◎昨年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が始まって以来、ヨルダン川西岸では500人近くのパレスチナ人が殺害されている。
イスラエル軍がパレスチナ自治区・ヨルダン川西岸地区ジェニンの検問所でパレスチナ人2人を射殺した。現地メディアが27日に報じた。
それによると、現場はジェニン難民キャンプの近くにある検問所付近。21歳と22歳の男性が射殺されたという。
パレスチナ通信(WAFA)は目撃者の話しとして、「イスラエル兵は2人を搬送するために現場に向かった救急車に銃を向け、立ち去るよう命じた」と伝えている。
WAFAによると、救急車は現場に近づくことを許可されるまで、約1時間ほど待機を余儀なくされたという。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは現場で対応に当たった救助隊員の話しを引用し、「2人は到着した時、すでに亡くなっていた」と報じた。
イスラエル兵が救命措置を施したかどうかは明らかになっていない。2人が撃たれた経緯も不明である。
パレスチナ赤新月社(PRCS)によると、この事件とは別の現場でパレスチナ人2人が撃たれ、ジェニンの病院に搬送されたという。
アルジャジーラは26日夜~27日早朝にかけて、ヨルダン川西岸の4つの都市で暴力事件が少なくとも7件発生したと伝えている。
これにイスラエル軍が関与しているかどうかは不明。一部メディアはユダヤ人入植地で生活する暴徒がパレスチナ人居住区に押し入り、家に火を放ったり、市民を殴ったと報じている。
昨年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が始まって以来、ヨルダン川西岸では500人近くのパレスチナ人が殺害されている。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者数は3万4000人、負傷者は8万人を超えた。ガザの保健当局によると、犠牲者の3分の2が女性と子供だという。