▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は4日午後の時点で5万2535人、負傷者は11万8491人となっている。
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イスラエル軍が4日、パレスチナ・ガザ地区北部やガザ市などを空爆し、過去24時間で少なくとも24人が死亡、100人以上が負傷した。保健当局が明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、イスラエル軍のドローンはガザ市や南部ハンユニスの避難所などを空爆。複数の建物が倒壊し、大勢が下敷きになったという。
国連は4日、イスラエルによるガザ封鎖が64日目を迎えたことについて、飢饉が現実になりつつあるとして、速やかに国境を開放し、支援物資を搬入するよう改めて要請した。
イスラエルは3月2日にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。
この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は未曽有の大飢饉が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけてきた。
アルジャジーラは3日、ガザ当局者の話しとして、「4月26日~5月2日の間に少なくとも57人が餓死し、その多くが子供であった」と報じた。
ガザ当局も先週末、飢えと栄養失調で少なくとも52人が死亡したと明らかにしていた。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は4日午後の時点で5万2535人、負傷者は11万8491人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
国連は4日の声明で、イスラエルが新たなルートでガザ地区への物資搬入を計画していることに強く反対した。
米ニュースサイト「アクシオス」は先週、米国とイスラエルがガザ地区への人道援助を再開することで合意に近づいていると報じた。
それによると、両国の実務者はイスラム組織ハマスが関与しない形でガザに物資を送る方法について協議しているという。
アクシオスはイスラエル政府および米国の情報筋の話しとして、「ハマスの影響下にない国際団体が人道援助の管理や配布などを行う」と報じた。
国連と他の人道支援団体は声明で、「これまでガザ地区で活動していたUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)や他の団体を排除するようなやり方には賛同できない」と述べた。
また国連は「イスラエルが示した国際団体の物資搬入能力は低く、ガザ全域に物資を届けるためにはUNRWAなどの力が必要不可欠である」と強調した。
イスラエル軍はハマスへの圧力の一環として、「生命維持に必要な物資」の管理を強化するよう米国に提案している。