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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は5日午後の時点で5万2567人、負傷者は11万8610人となっている。
2024年3月22日/パレスチナ自治区、ガザ地区北部(AP通信)

イスラエル軍が5日、パレスチナ・ガザ地区全域を空爆・砲撃し、過去24時間で少なくとも54人が死亡、100人以上が負傷した。保健当局が明らかにした。

それによると、北部、ガザ市、南部の広い範囲で爆発が確認され、大勢が瓦礫の下敷きになったという。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは南部ハンユニスの避難所に砲弾が着弾し、一家5人を含む10人が死亡したと伝えている。

ネタニヤフ政権は4日の閣議でガザ地区での軍事作戦を拡大する計画を承認。計画にはガザの「征服」および住民の移住促進が含まれるという。

現地の人権団体はイスラエルによるガザ封鎖が65日目を迎えたことについて、「飢餓が進行中であり、多くの子供が飢え、ゴミをあさり、泥水を飲んで何とか生き永らえている」と警告した。

アルジャジーラはガザ市の医療関係者の話しとして、「ガザ病院は崩壊の危機に瀕しており、医薬品がほぼゼロの状態になり、何千もの命が危険にさらされている」と報じた。

イスラエルは3月2日にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。

この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は未曽有の大飢饉が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけてきた。

ガザ当局は4月26日~5月2日の間に少なくとも57人が餓死し、その多くが子供であったと報告している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は5日午後の時点で5万2567人、負傷者は11万8610人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

イスラエル軍はネタニヤフ政権が「征服計画」を閣議決定した後、イスラム組織ハマスに対する攻勢を拡大するために、数万人規模の予備役を招集すると発表した。

軍はガザ地区内のハマスを根絶やしにし、全域を支配下に置く準備を進めている。

イスラエル軍参謀本部は予備役招集について、「ハマスへの圧力を強化することを目的としている」と述べた。

米ニュースサイト「アクシオス」は先週、米国とイスラエルがガザ地区への人道援助を再開することで合意に近づいていると報じた。

両国の実務者はハマスが関与しない形でガザに物資を送る方法について協議しているとされる。

アクシオスはイスラエル政府および米国の情報筋の話しとして、「ハマスの影響下にない国際団体が人道援助の管理や配布などを行う」と報じていた。

国連や他の人道支援団体はこのやり方に反発。「これまでガザ地区で活動していたUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)や他の団体を排除するようなやり方には賛同できず、イスラエルが示した国際団体の物資搬入能力は低く、全域に物資を届けるためにはUNRWAなどの力が必要不可欠である」と強調した。

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