イスラエル軍、ガザへの砲撃継続、45人死亡、配給所でも銃撃相次ぐ

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は14日午前の時点で5万5297人、負傷者は12万8426人となっている。
2024年10月6日/パレスチナ自治区、ガザ中部デイル・アル・バラフ、イスラエル軍の空爆を受けたモスク(AP通信)

イスラエル軍が14日、パレスチナ・ガザ地区全域を砲撃し、過去24時間で少なくとも45人が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、南部で活動するガザ人道財団(GHF)の食料配給所とその周辺でイスラエル兵による発砲が相次ぎ、大勢が死傷したという。

アルジャジーラは保健当局者の話しとして、「少なくとも15人がGHFの配給所でイスラエル兵に撃たれ死亡した」と伝えている。

イスラエル軍は14日の声明で、「GHFが定めたルートを無視し、兵士に近づこうとした不審者が多数確認されたため、脅威を無力化するため、航空機が地上部隊を掩護した」と主張した。

軍は先週、パレスチナ人に対し、現地時間午後6時から午前6時まではGHFの配給所とそのルートに近づかないよう警告した。

GHFは14日の声明で、「配給所を閉鎖した後も、多くの不審者が配給所に近づこうとした」と述べた。

GHFは米国とイスラエルが主導し、5月27日に配給所の運営を開始。それ以来、この配給所付近で270人以上のパレスチナ人がイスラエル兵に射殺され、2000人以上が負傷した。

GHFに対する国際的な批判が高まる中、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦協議は難航している。

イスラエル側はトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めている。

ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は14日午前の時点で5万5297人、負傷者は12万8426人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

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