イスラエル軍ドローン、国連レバノン暫定軍部隊の近くに手榴弾を投下
イスラエルのドローンは2日朝、UNIFIL拠点へのアクセスを妨げる道路上のバリケードの撤去作業中だった平和維持要員の近くに手榴弾を投下した。
のパトロール部隊(Getty-Images/AFP通信).jpg)
国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は3日、イスラエルのドローンがUNIFIL要員の近くに手りゅう弾4発を投下したと発表した。
それによると、イスラエルのドローンは2日朝、UNIFIL拠点へのアクセスを妨げる道路上のバリケードの撤去作業中だった平和維持要員の近くに手榴弾を投下したという。
UNIFILは声明で「これは昨年11月の停戦合意以降、UNIFIL要員に対する最も深刻な攻撃の一つである」と非難した。
手榴弾1発はUNIFIL要員と車から20メートル以内に、残り3発は約100メートルの地点に落下・爆発した。ケガ人の情報はない。
UNIFILはこの作業について、事前にイスラエル軍に通知していたと説明した。
この件について、イスラエル軍の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「レバノン南部の前哨基地に駐留する部隊が不審な活動を検知した」と述べ、「部隊は潜在的な脅威を阻止・排除するため、周辺に複数の閃光手榴弾を投下した」と主張した。
国連安全保障理事会は先月末、レバノン南部で活動するUNIFILの活動を26年末まで継続することを全会一致で採択した。
UNIFILは1978年に設立され、レバノンとイスラエルの南部国境をパトロールしている。この任務は毎年更新されており、8月31日に期限切れとなる予定であった。
イスラエルとレバノンの親イラン組織ヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。
イスラエル軍は協定発効後も首都ベイルートや南部を定期的に空爆。そのほとんどがヒズボラの戦闘員やその関連施設に対するものである。
イスラエルとヒズボラは停戦発効から60日以内にレバノン南部から部隊を撤退させ、その後、レバノン正規軍とUNIFILが南部を管理することで合意していた。
しかし、イスラエルはレバノン側が合意を守っていないと主張。撤退を拒否している。
ヒズボラはこの戦争で大打撃を受け、前最高指導者のナスララ(Hassan Nasrallah)師を含む指導部のほとんどと5000人以上の戦闘員を失った。
レバノン政府は現在、米国が支援する計画に沿ってヒズボラに武装解除を求めている。