◎ヨルダン川西岸地区では昨年10月にガザ紛争が始まって以来、暴力事件が急増している。
パレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区(Getty Images)

パレスチナ・ヨルダン川西岸地区のトゥバスでイスラエル軍による空爆があり、少なくとも5人のパレスチナ人が死亡、2人が負傷した。地元メディアが4日に報じた。

それによると、イスラエル軍はドローンによる空爆で乗用車を破壊したという。

イスラエル軍は5日早朝、「自軍の脅威となるパレスチナ人戦闘員に対する3つの異なる攻撃を仕掛けた」と声明を出した。

パレスチナ通信(WAFA)によると、この空爆で少なくとも5人が死亡、2人が負傷し、うち1人は重体だという。

ロイター通信は医療当局者の話しとして、「死者の数は1人増えて6人になった」と伝えている。

WAFAによると、攻撃は武装ドローンによって行われ、パレスチナ赤新月社の救急隊が死亡した5人と負傷者2人を市内の病院に搬送したという。

AFP通信の取材に応じた目撃者は「イスラエル兵がトゥバスの難民キャンプに踏み込んだという話しを聞いた後、爆発音が聞こえたので現場に行ってみると、車が粉々になっていた」と語った。

ヨルダン川西岸地区では昨年10月にガザ紛争が始まって以来、暴力事件が急増している。

パレスチナ保健省によると、ヨルダン川西岸地区では昨年10月以来、イスラエル当局による取り締まりと入植者による暴力で700人近くのパレスチナ人が殺害されたという。

イスラエル軍は先週、ヨルダン川西岸一帯で大規模な軍事攻撃を開始し、少なくとも38人のパレスチナ人が死亡、130人が負傷した。

国連人道問題調整事務所(OCHA)は2日の声明で、「イスラエル軍はヨルダン川西岸で戦争のような戦術を用いており、多くの子供が巻き添えになっている」と非難した。

イスラエル軍の取り締まりは主にトゥルカレムとジェニン難民キャンプに集中している。専門家によると、今回の取り締まりは2000年代初頭の第2次インティファーダ(反イスラエル闘争)以来、最も激しいという。

OCHAはイスラエル軍のブルドーザーによって道路やその他インフラが破壊され、取り締まりでは多数の負傷者と逮捕者が出ていると指摘。被害と人道的ニーズを評価するために、国連内外の組織を動員していると述べた。

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