◎ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午後の時点で4万3603人、負傷者は10万2929人となっている。
2024年11月10日/パレスチナ自治区、ガザ地区北部、イスラエル軍の空爆で全壊した建物(AP通信)

イスラエル軍が10日、パスチナナ・ガザ地区、レバノン、シリアを空爆し、100人近くを殺害した。

ガザ当局は北部のジャバリア難民キャンプが夜明け前に空爆を受け、子供を含む少なくとも36人が死亡し、多数の負傷者が出ていると明らかにした。

レバノン保健省は10日、首都ベイルート北部の集落にミサイルが着弾し、少なくとも23人が死亡、数人が負傷し、複数人が瓦礫の下敷きなっていると報告した。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラはガザ当局者の話しとして、「北部以外の地域でも空爆や砲撃が相次ぎ、この24時間で少なくとも49人が死亡した」と報じている。

イスラエル軍は1カ月以上に渡ってガザ北部を包囲し、イスラム組織ハマスの武器庫や施設を空爆。多くの住宅や難民キャンプが瓦礫の山となり、各地で行方不明者の捜索が続いている。

レバノン保健省は10日の死者を38人と報告した。

一方、国営シリア・アラブ通信(SANA)は10日、イスラエル軍が首都ダマスカスの住宅地にミサイルを撃ちこみ、少なくとも7人が死亡したと報じた。

イスラエル軍はコメントを出していない。

イスラエルは宿敵イランと同盟関係にあるアサド政権の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、空爆を行ったと認めたことはほとんどない。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午後の時点で4万3603人、負傷者は10万2929人となっている。

レバノン侵攻におけるレバノン側の死者は10日午後の時点で3189人、負傷者は1万4000人を超えた。

レバノンの過激派ヒズボラは10日、ガザのイスラム組織ハマスが避難所や難民キャンプに武器を隠しているというイスラエル側の主張を改めて否定した。

ヒズボラは多数の死者が出たジャバリア難民キャンプへの空爆に言及。「敵はハマスがこの町に重要人物を潜伏させたり、武器の貯蔵施設を隠していると主張しているが、それらはすべて虚偽であり、パレスチナ人を一掃したいという敵の願望を実現するためのものだ」と主張した。

またヒズボラは「瓦礫の下からロケット弾や銃器が見つかればメディアが大騒ぎするが、見つかっているのは女性や子供の遺体だけだ」と強調した。

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