◎イスラエル軍は昨年春に国内でパレスチナ人による殺人事件が相次いで以来、西岸地区のパレスチナ人居住区をほぼ毎日襲撃している。
イスラエル軍は9日、ヨルダン川西岸地区の部隊に切りかかったパレスチナ人男性を射殺したと発表した。
軍報道官によると、事件はヘブロン旧市街の南西部で発生。ナイフを持ったパレスチナ人男性が兵士に襲いかかってきたため、その場で射殺したという。兵士にケガはなかった。
パレスチナ保健省は同日、22歳の男性がヘブロンの難民キャンプ入り口付近にある検問所で銃撃を受け死亡したと発表した。死因は明らかにしておらず、何発撃たれたかも不明だ。
イスラエル軍は昨年春に国内でパレスチナ人による殺人事件が相次いで以来、西岸地区のパレスチナ人居住区をほぼ毎日襲撃している。
AP通信によると、西岸地区と東エルサレムで今年殺害されたパレスチナ人はこれで43人となった。昨年両地域で殺害されたパレスチナ人は確認できているだけで150人近くに達した。
イスラエル軍は「殺害したパレスチナ人の大半は武装勢力」と説明している。しかし、人権団体や地元メディアは抗議に参加した非武装の市民や傍観者も殺害されていると非難している。