◎ヨルダン川西岸地区ではこの1年、暴力事件が急増し、緊張が高まっている。
イスラエル軍は27日、ヨルダン川西岸地区の入植地で車によるテロ攻撃を試みたパレスチナ人の男を射殺したと発表した。
パレスチナ保健省によると、死亡したのはパレスチナ北部出身の39歳男性。その他の死傷者は報告されていない。
現場で撮影されたとみられるSNS動画には、容疑者の車に近づいたイスラエル兵に突進する男の姿が映っている。これを見た別の兵士が男に向かって銃弾を数発撃ち込んだ。
イスラエル軍は「男の車が幹線道路で急ハンドルを切り、治安部隊の車に突進しようとした」と説明している。男はナイフを所持していた。
パレスチナのメディアは車が突進を試みたというイスラエルの主張に疑問を投げかけ、即座に対応するよう訓練されているイスラエル兵が普通の交通事故を誤認した可能性があると報じた。
ヨルダン川西岸地区ではこの1年、暴力事件が急増し、緊張が高まっている。
今年西岸地区でイスラエルの治安当局に殺害されたパレスチナ人は確認できているだけで96人。東エルサレムと西岸地区で殺害されたイスラエル市民は20人となっている。