◎イスラエル軍はガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスの武器製造施設と地下トンネルを破壊した。
イスラエル軍は3日、ガザ地区の武装勢力がイスラエル南部にロケット弾を発射したため、同地区の軍事施設数カ所を空爆したと発表した。
軍報道官によると、この空爆でガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスの武器製造施設と地下トンネルを破壊したという。
また報道官は「戦闘機でガザ地区を空爆している最中にもロケット弾が発射された」と説明した。
一部のロケット弾は3日午後にガザ地区とイスラエルの国境近くに着弾したと伝えられている。負傷者は確認されておらず、犯行声明も出ていないようだ。
今年8月のイスラエル軍と過激派組織イスラム聖戦による3日間の戦闘以来、ガザ・イスラエル国境は静かな状態が続いている。
ハマスを含むパレスチナの過激派は何千人ものイスラエル人の労働許可証と引き換えに、領土を穏やかに保つ非公式協定をほぼ遵守してきた。
イスラエルとエジプトはハマスの戦力増強を防ぐためにガザ地区を封鎖している。
イスラエル軍は声明の中で、「今夜の空爆は過激派のテロ攻撃に対応したものである」と述べている。
ガザ地区が比較的静かな一方、パレスチナ自治政府が管理するヨルダン川西岸地区では数カ月前から緊張が高まっている。
イスラエル軍と警察はほぼ毎日、テロ攻撃に関与したとされる個人や組織を厳しく取り締まり、この1年で100人以上を殺害した。
軍はこの取り締まりを対テロ作戦と呼んでいるが、パレスチナ側はイスラエルの占領を強化する取り組みのひとつと非難している。
西岸地区では今週も取り締まりが続き、パレスチナ人少なくとも9人が死亡した。
イスラエル軍によると、死亡したパレスチナ人の大半は武装勢力だという。しかし、人権団体はイスラエル軍に抗議した市民、傍観者、現地で取材に当たっていたメディア関係者も殺害されたと非難している。