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イスラエル軍、レバノン南部の4集落空爆、1人死亡、ヒズボラ拠点

イスラエルとヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。
2025年11月19日/レバノン南部、イスラエル軍の空爆を受けたエリア(ロイター通信)

イスラエル軍が19日、レバノン南部の集落を空爆し、少なくとも1人が死亡した。

イスラエル軍は空爆に先立ち、SNSに声明を投稿。「南部4集落の攻撃対象建物(ヒズボ施設)を特定した」と警告し、周辺住民に避難を命じた。

ロイター通信によると、警告から30分も経たないうちに空爆が始まったという。

イスラエル軍は空爆後の声明で、ヒズボラのロケット部隊が所有する武器貯蔵施設を攻撃したと発表。「これらは市民を”人間の盾”にするため、住宅密集地に設置されていた」と述べた。

またイスラエル軍はヒズボラが市民に紛れて戦力再建を図っていると非難。南部にあるヒズボラの本部と施設を確認・攻撃したと説明した。

イスラエルとヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。

イスラエル軍は協定発効後も首都ベイルートや南部を定期的に空爆。そのほとんどがヒズボラの戦闘員やその関連施設に対するものである。

イスラエルとヒズボラは停戦発効から60日以内にレバノン南部から部隊を撤退させ、その後、レバノン正規軍とUNIFIL(国連レバノン暫定軍)が南部を管理することで合意していた。

しかし、イスラエルはレバノン側が合意を守っていないと主張。撤退を拒否している。

ヒズボラはこの戦争で大打撃を受け、前最高指導者のナスララ(Hassan Nasrallah)師を含む指導部のほとんどと5000人以上の戦闘員を失った。

ヒズボラは19日、イスラレル軍の空爆を非難し、ヒズボラが南部で体勢を立て直そうとしているというイスラエル側の主張を否定した。

一方、レバノン保健省は19日の声明で、「イスラエル軍の空爆により、少なくとも1人が死亡、複数人が負傷したという情報がある」と明らかにした。

レバノン政府は現在、米国が支援する計画に沿ってヒズボラに武装解除を求めているが、ヒズボラとその支持者はこの計画に反対。対立が深まっている。

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