イスラエル「南レバノンでの軍事作戦縮小する用意ある」ヒズボラに圧力
イスラエルとヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。
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イスラエル政府は25日、レバノン正規軍が親イラン組織ヒズボラの武装解除措置を講じた場合、南レバノンでの軍事作戦を縮小する意向を示した。
ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は前日、米国のトム・バラック(Tom Barrack)駐トルコ大使と会談。この問題について協議したとみられる。
イスラエル首相府は声明で、「レバノン軍がヒズボラの武装解除に必要な措置を講じる場合、イスラエルは南レバノンにおけるイスラエル軍による段階的な削減を含む、相互的な措置を講じる用意がある」と述べた。
同省はイスラエル軍が占領している5つの拠点から撤退するかどうかには言及していない。
ヒズボラの高官はロイター通信の取材に対し、「我々はシオニスト政権と協力しない」と述べ、イスラエルの提案を拒否した。
イスラエルとヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。
イスラエル軍は協定発効後も首都ベイルートや南部を定期的に空爆。そのほとんどがヒズボラの戦闘員やその関連施設に対するものである。
イスラエルとヒズボラは停戦発効から60日以内にレバノン南部から部隊を撤退させ、その後、レバノン正規軍とUNIFILが南部を管理することで合意していた。
しかし、イスラエルはレバノン側が合意を守っていないと主張。撤退を拒否している。
ヒズボラはこの戦争で大打撃を受け、前最高指導者のナスララ(Hassan Nasrallah)師を含む指導部のほとんどと5000人以上の戦闘員を失った。
ヒズボラの最高指導者であるカセム(Naim Qassem)師は最近、レバノン政府が同組織の排除に踏み切った場合、内戦に発展する可能性があると示唆。武装解除には応じないと強調した。
米国はこの2カ月間、イスラエルが空爆を完全に停止し、南レバノンから部隊を撤退させる見返りに、ヒズボラを完全に武装解除するようレバノン政府に求めてきた。