イスラエル軍がフーシ派のエネルギーインフラを攻撃、報復措置
フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。
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イスラエル軍は17日、イエメンの首都サヌア南方にある親イラン武装組織フーシ派のエネルギーインフラを攻撃したと発表した。
イスラエルのメディアは火力発電所にミサイルが着弾したと伝えている。死傷者の情報はない。
イスラエル軍は声明で、「この攻撃はフーシ派によるイスラエルへの執拗なミサイル・ドローン攻撃に対する報復措置である」と説明した。
イスラエルの地元紙ハーレツはイスラエル海軍がサヌアの南方にある発電所を攻撃したと報じた。
フーシ派系のアル・マシラTVは発電所が攻撃を受け、発電機が停止したと報じている。
地元住民はサヌアで少なくとも2回、大きな爆発音が聞こえたと報告している。
フーシ派はコメントを出していない。
フーシ派が過去にイスラエル領内に向けて発射したミサイルやドローンの大部分が撃墜されている。
イスラエル軍はこうした攻撃後、報復空爆を実施してきた。
フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。
この間、フーシ派は4隻の船舶を沈没させ、1隻をシージャックし、少なくとも8人の船員を殺害した。この攻撃は世界の海運を混乱させ、多くの企業がアフリカ南部喜望峰を周回する、より長く、より費用がかかる航路への変更を余儀なくされた。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は17日午前の時点で6万1897、負傷者は15万5660人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
フーシ派は3月、イスラエル軍がガザへの攻撃を再開したことを受け、紅海やアラビア海、アデン湾などを通過するイスラエル船舶への攻撃を再開すると主張。トランプ米政権はこれを受け、フーシ派に対する軍事作戦を開始した。
米中央軍(CENTCOM)は3月15日にフーシ派への攻撃を開始し、サヌアやホデイダなどを1000回以上空爆。フーシ派は300人近くが死亡したと報告している。
トランプ政権は5月初め、フーシ派が船舶への攻撃を止めることに合意したとして、空爆を停止。フーシ派はその後、イスラエルの船舶は合意に含まれないと主張した。