◎元左翼ゲリラのペトロ大統領はイスラエル批判を強め、ソーシャルメディアに様々な声明を投稿している。
イスラエル政府は16日、「ガザ侵攻とナチスの大量虐殺は同類」と批判したコロンビア大統領の発言を受け、同国への軍事品輸出を停止した。
元左翼ゲリラのペトロ(Gustavo Petro)大統領はイスラエル批判を強め、ソーシャルメディアに様々な声明を投稿。欧米諸国を困惑させた。
ペトロ氏はイスラエルとの国交断絶を示唆している。
ペトロ氏の支持者もこの発言に同調。一部の過激な勢力は「コロンビアのユダヤ人コミュニティを取り締まるべきだ」とツイートした。
イスラエル外務省は16日に公式X(ツイッター)アカウントを更新。ペトロ氏が反ユダヤ主義を煽り、コロンビアのユダヤ人コミュニティの安全を脅かしていると非難したうえで、駐イスラエル・コロンビア大使を召喚したと明らかにした。
また同外務省は駐大使に両国間の貿易協定の停止を通告した。
コロンビア政府はイスラエルとパレスチナ自治政府の両方と外交関係を結んでいる。
また同政府は麻薬カルテルや反政府勢力と戦うためにイスラエル製の戦闘機や銃器を使用しており、2020年には自由貿易協定にも調印した。
しかし、ペトロ氏が昨年大統領に就任して以来、両国の関係は希薄になっている。
コロンビアのユダヤ人コミュニティもイスラエルをナチスと比較する発言に激怒。米国務省は先週、この発言にショックと悲しみを表明し、「イスラエルとヒトラー(Adolf Hitler)の大量虐殺を比較するなどあり得ない」と断じた。