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イスラエル軍がイエメン首都を空爆、6人死亡、86人負傷

イスラエル軍は24日の声明で、この空爆について、「軍事施設、2つの発電所、および燃料貯蔵施設が含まれていた」と明らかにした。
2025年8月24日/イエメン、首都サヌア、イスラエル軍の空爆(ロイター通信)

イエメンの親イラン武装組織フーシ派は24日、イスラエル軍による最新の空爆の死者が6人に増加し、86人が負傷したと明らかにした。

イスラエル軍はこの日、首都サヌアを空爆。フーシ派のメディアは当初、この空爆で少なくとも2人が死亡、5人が負傷したと報じていた。

フーシ派は2日前、イスラエル・テルアビブ近郊のベングリオン国際空港に向けて弾道ミサイルを発射するなど、イスラエルに対する3つの作戦を実施したと発表。建物被害やケガ人は報告されていない。

イスラエル軍は24日の声明で、この空爆について、「軍事施設、2つの発電所、および燃料貯蔵施設が含まれていた」と明らかにした。

またイスラエル軍は、「この攻撃はフーシ派がイスラエル国家とその市民に対して繰り返す攻撃、特に最近数日間でイスラエル領土に向けてミサイルとドローンを発射した行為に対する報復である」と強調した。

フーシ派の保健当局は24日午後にX(旧ツイッター)アカウントを更新。この空爆で6人が死亡し、86人が負傷したと書いた。

AP通信は24日、イスラエル当局者の話しとして、「フーシ派が22日に発射したミサイルは着弾時に爆発するように設計された複数のサブ弾頭を搭載していた可能性が高い」と報じた。

それによると、フーシ派がこのようなミサイルを使用したのは初めてとみられる。

フーシ派が過去にイスラエル領内に向けて発射したミサイルやドローンの大部分が撃墜されている。

イスラエル軍はこうした攻撃後、報復空爆を実施してきた。

フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。

この間、フーシ派は4隻の船舶を沈没させ、1隻をシージャックし、少なくとも8人の船員を殺害した。この攻撃は世界の海運を混乱させ、多くの企業がアフリカ南部喜望峰を周回する、より長く、より費用がかかる航路への変更を余儀なくされた。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は24日午後の時点で6万2224人、負傷者は15万8109人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

フーシ派は3月、イスラエル軍がガザへの攻撃を再開したことを受け、紅海やアラビア海、アデン湾などを通過するイスラエル船舶への攻撃を再開すると主張。トランプ米政権はこれを受け、フーシ派に対する軍事作戦を開始した。

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