◎イスラエル軍は南部の少なくとも2つの建物を20日に空爆。ヒズボラの拠点を破壊したとしている。
イスラエル軍によるレバノン・ベイルート南部のヒズボラ拠点空爆について、地元当局は21日、これまでに37人の死亡を確認し、68人が負傷したと明らかにした。
イスラエル軍はこの空爆でヒズボラの幹部イブラヒム・アキル(Ibrahim Aqil)と12人のヒズボラ戦闘員を殺害したとしている。
ヒズボラもアキルが死亡したことを認めた。
米国務省によると、アキルはヒズボラの最高軍事機関に所属し、63人が死亡した1983年のベイルート米大使館爆破事件の犯行声明を出したイスラム聖戦の主要メンバーであった。
イスラエル軍は南部の少なくとも2つの建物を20日に空爆。ヒズボラの拠点を破壊したとしている。
イスラエルのガラント(Yoav Gallant)国防相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「この攻撃はヒズボラの指揮系統に打撃を与えるものであり、同時にイスラエル人殺害の責任者であるアキルを排除するものであった」と述べた。
またガラント氏はイスラエル北部に対するヒズボラのロケット攻撃に言及。「これは北部の住民に対する我々のコミットメント、イスラエル国民に危害を加えようとするテロリストへのメッセージだ」と強調した。
イスラエル国防省の報道官は21日、ロケット弾攻撃の急増が予想されるイスラエル北部について、集会の規模制限を含む新たな安全ガイドラインを公表した。
レバノンの保健省は声明で、「イスラエル軍の空爆により、7人の女性と3人の子供を含む少なくとも37人死亡、68人が負傷し、うち15人が入院中。捜索活動を継続中であり、犠牲者の数は増える可能性がある」と述べた。
ホワイトハウスのサリバン(Jake Sullivan)大統領補佐官(国家安全保障担当)は21日、アキルの死を歓迎。大使館襲撃で多くの米国人の血が流れたと述べた。