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フーシ派がイスラエルに向けてミサイル発射、被害の情報なし

フーシ派が過去にイスラエル領内に向けて発射したミサイルやドローンの大部分が撃墜されている。
イエメン、首都サヌア、親イラン武装組織フーシ派の軍事パレード(Getty Images)

イスラエル軍は22日、イエメンからイスラエルに向けて発射されたミサイルが空中分解した可能性が高いと発表した。被害の情報はない。

イエメンの親イラン武装組織フーシ派は攻撃の責任を認め、テルアビブ近郊のベングリオン国際空港に向けて弾道ミサイルを発射するなど、イスラエルに対する3つの作戦を実施したと主張した。

現地メディアによると、イスラエルの一部地域で空襲警報が鳴ったものの、爆発音は聞こえなかったという。

イスラエル軍は声明で、「防空部隊がミサイルの迎撃を試みたが、成功しなかった」と述べ、ミサイルは空中分解したとみられると説明した。

イスラエル警察はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「被害や負傷者の情報はない」と書いた。

フーシ派が過去にイスラエル領内に向けて発射したミサイルやドローンの大部分が撃墜されている。

イスラエル軍はこうした攻撃後、報復空爆を実施してきた。

フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。

この間、フーシ派は4隻の船舶を沈没させ、1隻をシージャックし、少なくとも8人の船員を殺害した。この攻撃は世界の海運を混乱させ、多くの企業がアフリカ南部喜望峰を周回する、より長く、より費用がかかる航路への変更を余儀なくされた。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は22日午前の時点で6万2064人、負傷者は15万6573人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

フーシ派は3月、イスラエル軍がガザへの攻撃を再開したことを受け、紅海やアラビア海、アデン湾などを通過するイスラエル船舶への攻撃を再開すると主張。トランプ米政権はこれを受け、フーシ派に対する軍事作戦を開始した。

米中央軍(CENTCOM)は3月15日にフーシ派への攻撃を開始し、サヌアやホデイダなどを1000回以上空爆。フーシ派は300人近くが死亡したと報告している。

トランプ政権は5月初め、フーシ派が船舶への攻撃を止めることに合意したとして、空爆を停止。フーシ派はその後、イスラエルの船舶は合意に含まれないと主張した。

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