◎イスラエル国防軍(IDF)はガザ中心部のヌセイラート難民キャンプに踏み込み、昨年10月7日のハマス急襲で人質となっていた4人を救出した。
イスラエル政府は8日、ハマスとの戦争が始まって以来、最大規模の人質救出作戦を行い、ガザ中心部で人質4人を保護・安全な場所に移送したと明らかにした。
一方、ガザの保健当局は同日、イスラエル軍の激しい空爆と砲撃を受けたガザ中心部の学校で94人の遺体を収容したと明らかにした。
イスラエル国防軍(IDF)はガザ中心部のヌセイラート難民キャンプに踏み込み、昨年10月7日のハマス急襲で人質となっていた4人を救出した。
それによると、4人に大きなケガはなく、イスラエル国内でメディカルチェックを受けた後、家族と再会する予定。
ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はIDFの地上部隊を称賛し、「テロ組織に捕らえられた人質全員を解放するまで戦い続ける」と改めて表明した。
ガラント(Yoav Gallant)国防相も救出作戦に関与した部隊を称賛した。
一方、IDFの空爆で死亡したとされる94人の遺体はガザ市内のほぼ稼働していない病院に移送された。
AP通信によると、この空爆で負傷した100人以上の市民も同じ病院で手当てを受けているという。
病院の前には人だかりができ、祈りを唱える者もいた。犠牲者の多くが女性と子供であり、APによると、生後数週間の赤ん坊もいたという。
負傷者が続々と運び込まれるなか、ボランティアが病院の入り口付近に置かれた遺体に白い布を巻きつけていた。
IDFによる空爆と人質救出が停滞中の停戦交渉に影響を与えるかどうかは不明である。米国のブリンケン(Antony Blinken)国務長官は来週、中東に戻り、関係国と打開策を模索する。