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▽イスラエルは27日未明、7回目の捕虜交換で釈放する予定だった620人を含む642人を解放した。
2025年2月27日/パレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区、イスラエルが釈放したパレスチナ人とその家族(Getty Images/AFP通信)

パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスが26日、イスラエル人捕虜4人の遺体を返還した。

これを受け、イスラエルは27日未明、7回目の捕虜交換で釈放する予定だった620人を含む642人を解放した。

642人のうち97人はエジプトに送還され、残りはヨルダン川西岸地区に入り、家族や関係者が出迎えた。

ハマスは22日にイスラエル人捕虜6人を解放。イスラエルはこれと引き換えに刑務所に収監されているパレスチナ人620人を釈放する予定であった。

ハマスは停戦第1段階で捕虜33人を解放。うち25人は生存していた。

26日の捕虜解放により、停戦第1段階で解放を待つ人質は全員イスラエルに戻った。

ガザ停戦は1月19日に発効。それ以来、地区内でイスラエル軍の大規模攻撃は確認されていないが、散発的な発砲が何件が報告されている。

多くの市民が瓦礫の山と化した自宅に戻り、屋外やテントでの避難生活を余儀なくされている。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は26日午後の時点で4万8348人、負傷者は11万1761人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

ハマスは解放に先立ち、4人の遺体を赤十字経由でイスラエルに引き渡した。イスラエルによると、検視局が身元確認作業を進めているという。

停戦第1段階は3月1日に期限切れとなり、第2段階に移行する予定だが、その詳細を決める間接交渉は行き詰まっているように見える。

ハマスは26日の声明で、「我々は第2段階に関する提案を受け入れる意思があり、合意に向けた協議を行う用意があるにもかかわらず、提示されていない」とし、イスラエルを批判した。

第2段階ではイスラエル軍がガザ地区から完全に撤退すること、パレスチナ人受刑者を解放する代わりに残りの人質を解放すること、そしてすべての軍事作戦と敵対行為を永久に停止することが含まれると予想されている。

アラブ連盟(Arab League)はエジプト・カイロで3月4日に首脳会議を開催し、ガザの戦後復興などについて議論する予定だ。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは27日、イスラエル軍がガザ南部ハンユニスの東方で銃撃戦を繰り広げていると報じた。対象は分かっておらず、死傷者の情報もない。

停戦協定の概要
▽第1段階の停戦は1月19日(日)に発効。6週間続く予定。

▽ハマス側はパレスチナ人捕虜と引き換えに、33人のイスラエル人捕虜を段階的に解放する。

▽イスラエル軍は停戦の第1段階として、ガザ境界の700メートル地点まで撤退する。

▽イスラエルは終身刑250人を含む約2000人のパレスチナ人受刑者を段階的に釈放する。

▽イスラエルはガザ地区内で負傷した人々が治療を受けるために移動することを許可する。

▽イスラエルは停戦開始から7日後にガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を開放する。

▽イスラエル軍はガザとエジプトの境界フィラデルフィ回廊からの撤退を開始し、第2段階で完全に撤退する。

▽停戦の第1段階中、毎日600台の援助トラックをガザ地区に送り、食料や医薬品などを難民キャンプなどに届ける。

▽恒久的な和平に向けた同盟国による間接協議は第1、2段階中継続される。

▽ハマスは残りのイスラエル人捕虜を第2段階以降に解放する。

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