▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は13日午後の時点で5万944人、負傷者は11万6156人となっている。
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イスラエル軍が13日、パレスチナ・ガザ北部ジャバリアなどを空爆・砲撃し、過去24時間で少なくとも37人が死亡、150人以上が負傷、大勢が行方不明になっている。保健当局が明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ジャバリアへの空爆では、飢餓に苦しむ市民を助けるために食料を提供するボランティアに参加していた幼い6人の兄弟が死亡したという。
ガザ市の北部にあるアル・アハリ病院ではイスラエル軍の前日の攻撃で医療が中断され、子供が死亡した。
世界保健機関(WHO)は13日、アル・アハリ病院への攻撃を「非人道的」と非難し、双方に武器を置くよう求めた。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は13日午後の時点で5万944人、負傷者は11万6156人となっている。
イスラエル軍が3月18日に空爆を再開して以来、1700人近くのパレスチナ人が殺害され、40万人以上が強制退去を余儀なくされた。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
アルジャジーラによると、ジャバリアではイスラエル軍の空爆で集合住宅が倒壊し、大勢が瓦礫の下敷きになったという。
ボランティアが手作業で瓦礫をかき分け、数人を救助した。当局は数十人が瓦礫の下敷きになった可能性があると述べている。
イスラエルは7週間前にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。
この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は「未曽有の大飢饉」が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけている。
イスラエル政府は停戦第1段階を4月20日まで延長するという米国の提案を支持。イスラム組織ハマスに人質を解放するよう圧力をかけてきた。
ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。
双方は仲介国を通じていくつかの要求を提示している。
第2段階の交渉では▽イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退すること▽パレスチナ人受刑者を解放する代わりに残りの人質を解放すること▽すべての軍事作戦と敵対行為を永久に停止することなどが協議される予定であった。
トランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使は停戦第1段階を4月20日まで延長し、▽ハマスが最初の日に人質の半分を解放▽残りの人質は恒久的な停戦について合意に達したときに解放すると提案していた。
ハマスの代表団は13日、エジプトの首都カイロでエジプトとカタールの調停者と会い、停戦に向けた協議を本格化させた。
イスラエルは取引条件の変更を求めており、パレスチナ人捕虜と引き換えに、ガザで拘束されている生存者のうち11人を解放することと停戦の延長をハマスに要求している。
またイスラエルはハマスが武装解除し、指導者たちをガザから追放し、ガザ地区の支配権をイスラエル軍に引き渡すことを望んでいる。
これに対し、ハマスはイスラエルに戦争の即時終結を求め、イスラエル軍がガザに対する攻撃を再開することを可能にする部分的な停戦は受け入れられないと主張している。
またハマスはエジプトが主導するガザ再建計画で提案されているように、ガザの支配権をパレスチナ自治政府に譲る用意があるとしているが、イスラエルによるパレスチナ領土の占領が続く限り、武器を放棄することはないとしている。