イスラエル軍、ガザ空爆継続、数百人死傷、ハマスが米停戦案の修正要求
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は31日午後の時点で5万4381人、負傷者は12万4054人となっている。
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イスラエル軍は5月31日、パレスチナ・ガザ地区の広い範囲で空爆と地上攻撃を展開し、過去24時間で100人近くが死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。
ガザのイスラム組織ハマスはトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提案した停戦案の修正を求めている。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラはハマス幹部の話しとして、「恒久的な停戦は譲れない」と報じた。
米国が主導する食料援助が徐々に拡大する中、イスラエルメディアは2日前、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相がウィトコフ氏の停戦案を受け入れたと報じた。
ウィトコフ氏が示した案には「60日間の停戦」と、ガザ地区への「人道支援物資の搬入拡大」が含まれている。
ハマスはイスラエル軍の完全撤退と恒久的な停戦を繰り返し求めてきた。
ウィットコフ氏は31日、ハマス側の要求に失望を表明し、「到底受け入れられない」と批判した。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は31日午後の時点で5万4381人、負傷者は12万4054人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
イスラエルの占領下にあるパレスチナ・ヨルダン川西岸地区を今週末訪問する予定だった5カ国の外相は31日、イスラエルがこの訪問と会合を妨害したと主張した。
一方、国連は31日、ガザ地区で飢饉が進行していると警告。世界で最も多くの市民が飢えている場所であり、人口の100%が飢饉のリスクにさらされていると指摘した。
また国連はイスラエルが飢餓に苦しむパレスチナ人を支援する国連や人権活動家、その団体を妨害していると非難した。
イスラエルは3月2日にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入はほぼ滞っている。
この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は未曽有の大飢饉が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう何度も呼びかけてきた。