◎イスラエル軍はヨルダン川西岸で厳しい取り締まりを行っており、この数週間で少なくとも35人のパレスチナ人が死亡、数十人が逮捕されたとみられる。
2022年6月1日/ヨルダン川西岸、イスラエル軍に射殺された女性の合同葬儀(Mahmoud Illean/AP通信)

イスラエル軍は2日、ヨルダン川西岸地区でイスラエル兵にナイフを持った状態で近づいてきたパレスチナ人女性を射殺したと発表した。

軍報道官によると、この女性は南部の難民キャンプ近くをパトロールしていた兵士に近づいてきたという。当局は女性が持っていたナイフの写真を公開した。

また報道官は、軍の取り締まり作戦中に抵抗したパレスチナ人男性が死亡したと合わせて報告した。

パレスチナ自治政府によると、死亡した女性は31歳で、胸部に銃弾を受けたという。女性はイスラエルの警察官を襲撃した容疑で禁固3カ月の実刑判決を受け、今年4月に釈放されたばかりだった。

パレスチナのジャーナリスト協会によると、この女性は元ジャーナリストで、地元の放送会社に向かう途中、事故に遭遇したという。

もうひとりの死亡した男性は、イスラエルで今年3月に発生した事件に関与したと伝えられている。

イスラエル軍はヨルダン川西岸で厳しい取り締まりを行っており、この数週間で少なくとも35人のパレスチナ人が死亡、数十人が逮捕されたとみられる。

死亡したパレスチナ人の一部は軍の取り締まりに銃器や火炎瓶で反撃したと伝えられている。しかし、パレスチナ自治政府は事件とは全く関係ない市民少なくとも2人が射殺されたと報告し、イスラエルを非難している。

イスラエルの占領に反対するパレスチナの過激派はエルサレムやテルアビブに兵士を送り込み、殺人や傷害事件を起こしている。

イスラエルは厳しい取り締まりを擁護しているが、人権団体や国際機関は非武装の市民が巻き込まれていることに深刻な懸念を表明している。

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