◎パレスチナの過激派はユダヤ人を定期的に攻撃し、この数カ月で数十件の暴力や車上荒らしを実行している。
イスラエル軍は24日、ヨルダン川西岸地区でパトロール中のイスラエル兵に車で突っ込んだとみられるパレスチナ人運転手を射殺した。
地元メディアによると、事件は西岸地区の北部ナブルスで発生したという。ナブルスはイスラエルとパレスチナの衝突の中心地であり、暴力が蔓延している。
軍は声明の中で、「運転手は兵士をひき殺そうとしたため、その場で射殺された」と述べている。
英字紙エルサレム・ポストは運転手が死亡したと報じているが、詳細には触れていない。
パレスチナの過激派はユダヤ人を定期的に攻撃し、この数カ月で数十件の暴力や車上荒らしを実行している。
しかし、パレスチナの人権団体によると、イスラエル軍はしばしば過剰に武力を行使し、素人と思われる車上荒らしを射殺したこともあったという。
イスラエル軍は昨年春に発生したイスラム過激派組織ハマスとの紛争と、今年に入って国内でパレスチナ人によるユダヤ人襲撃事件が相次いだことを受け、ヨルダン川西岸地区の取り締まりを強化した。
昨年以降の取り締まりで死亡したパレスチナ人は100人近くに達した。イスラエル軍は兵士に石や爆弾を投げつけた過激派や地元の若者を射殺したと伝えられている。
イスラエル軍と行動を共にしているパレスチナの治安部隊は今週初め、ナブルスでパレスチナの若者と衝突した。
パレスチナの過激派や一部の若者は、自治政府のアッバス(Mahmud Abbas)議長がイスラエルの要求を飲み、ユダヤ人国家を認める可能性があると危惧している。
イスラエル政府は25日夜からユダヤ教の新年の祝日「ローシュ・ハシャナー」が始まることを受け、警戒を強化している。