◎アルアクサ・モスクで22日に行われる金曜礼拝には数万人のイスラム教徒が参加する予定。
2022年4月22日/イスラエル、エルサレムのアルアクサ・モスク近く(Mahmoud Illean/AP通信)

イスラエル警察は22日、東エルサレムの聖地でパレスチナ人が石を投げ始めたとして、機動隊を投入し暴動を鎮圧した。

現地メディアによると、アルアクサ・モスクの敷地内にいたジャーナリスト3人を含むパレスチナ人少なくとも40人が負傷したという。

機動隊は22日早朝にモスクに突入し、スタングレネードとゴム弾で暴徒化したパレスチナ人を制圧した。

敷地内では小さな火災が発生したと伝えられている。パレスチナ人は地元メディアに、イスラエル警察が火をつけたと非難した。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、そしてアルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領した。それ以来、ガザ地区とヨルダン川西岸地区に追いやられた数百万人のパレスチナ人はみじめな生活を送っている。

モスクの管理者であるヨルダン政府は、聖地でここ数日イスラエル警察とパレスチナ人の衝突が続いていることに懸念を表明している。

モスクで22日に行われる金曜礼拝には数万人のイスラム教徒が参加する予定。

ユダヤ人の敷地への立ち入りは現在、イスラム教徒のラマダンを考慮し、禁じられている。ユダヤ教徒は先週のパームサンデー(4月10日)、聖金曜日(15日)、復活祭(17日)で礼拝した。

ガザ地区を支配するイスラム過激派組織ハマスは昨年、イスラエル警察がアルアクサ・モスクでイスラム教徒を暴行したとして、イスラエルにロケット弾を発射し、11日間の紛争を引き起こした。

22日の取り締まりを目撃したパレスチナ人男性はAP通信の取材に対し、「若者たちはモスクに通じる門の近くで警察に石を投げつけた」と説明した。「その後、機動隊が敷地内に突入し、若者たちにゴム弾とスタングレネードを撃ち込みました」

イスラエル警察は、「パレスチナ人はハマスの旗を掲げ、夜明け前から石を準備し、防衛線を構築し始めた」と述べている。

アルジャジーラなどによると、年配のパレスチナ人が若者たちに投石をやめるよう促したが無視され、あるグループは警察に花火を撃ち込んだという。その後、門の近くの木が燃えたと報告されている。

パレスチナ赤新月社によると、少なくとも40人のパレスチナ人が負傷し、そのうち14人が病院に搬送された。取り締まりにあたった女性警官は顔を殴られ搬送されたと伝えられている。

アルアクサ・モスクは1967年の占領後、ユダヤ人の礼拝を禁じたが、禁止措置は次第に薄れ、今では毎年数万人が礼拝に訪れている。パレスチナ人はイスラエル政府がモスクを併合または買収するのではないかと懸念している。

2021年5月21日/イスラエル、エルサレムのアルアクサ・モスク(Mahmoud Illean/AP通信
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