◎ネタニヤフ首相が推進する司法制度改革は4カ月にわたる抗議デモとストライキを引き起こした。
2023年4月27日/イスラエル、エルサレム中心部の通り、政府の司法制度改革を支持する極右集会(Ohad Zwigenberg/AP通信)

イスラエル・エルサレムで27日、ネタニヤフ政権の司法制度改革を支持する数万人が集会を開き、同国を真っ二つに分断した法案を速やかに成立させるよう訴えた。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が推進する司法制度改革は4カ月にわたる抗議デモとストライキを引き起こした。

エルサレム警察は27日の集会参加者を8万人と見積もっている。

右派政権を支持する群集は市中心部の大通りをイスラエルの国旗で埋め尽くした。

一部の右翼は最高裁判所長官と前司法長官の顔が描かれたカーペットを地面に置き、何度も踏みつけ、唾を吐きかけた。「アラブ人を支持する狂った司法を終わらせる時が来ました!」

超国家主義政党「宗教シオニズム」を率いるスモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相は演説で参加者に謝意を示し、「我々は諦めない」と叫んだ。「我々には国民がいます。敵の背後にはメディアがいます...」

スモトリッチ氏は報道機関を「左翼の応援団」と呼び、不当な影響を及ぼしていると非難している。

デモ隊は法案に反対するイスラエル人を「大バカ者」「無知」「ユダヤの敵」と呼び、改革を支持するスローガンを唱えた。

ネタニヤフ氏は先月、デモがゼネストに発展し、経済活動が停止する恐れがあるとして、法案の審議を一時中断。野党と協議する姿勢を示した。

反対派は公務員や対外諜報機関モサドの長官の支持を受けてデモを加速させた。ハイテク企業や政府の元高官も改革に反対している。

デモ隊はネタニヤフ氏が法案を押し通せなかったことに失望し、超国家主義者たちに公約を果たすよう呼びかけた。地元メディアによると、多くの市民がエルサレム市外から専用バスで現地入りしたという。

デモ隊は「改革を推進せよ」「選挙結果がすべて」「アラブ人に死を」などと叫び、超国家主義政党「ユダヤの家」を率いるベン・グヴィル(Itamar Ben Gvir)治安相とレビン(Yariv Levin)法相もこの唱和に参加した。

右翼が掲げた横断幕にはこう書かれていた。「選挙結果を破壊しようとするパレスチナテロリストの悪逆に屈してはならない」

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