▽イスラエル軍は昨年12月にアサド政権が崩壊して以来、軍事資産が暫定政権の手に渡るのを防ぐため、シリア領内を数百回空爆してきた。
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イスラエル軍がシリア海岸沿いの都市タルトゥース近郊を空爆した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が3日に報じた。
イスラエル軍は声明で、「タルトゥース港の北方約60キロに位置する、アサド(Bashar Assad)前大統領の故郷の地区内にある軍事施設を空爆した」と述べた。
それによると、この施設には前政権の武器などが保管されていたという。
SANAは暫定政権の関係者の話しとして、「今のところ人的被害は確認されていない」と報じた。
またSANAは救助ボランティア団体「ホワイト・ヘルメット(シリア民間防衛隊)」と地元当局が現地の状況を調べているとした。
イスラエル軍は昨年12月にアサド政権が崩壊して以来、軍事資産が暫定政権の手に渡るのを防ぐため、シリア領内を数百回空爆。2月25日には南部の武器庫を含む軍事施設を対象に空爆を行った明らかにしていた。
イスラエル軍はアサド政権の崩壊に乗じてゴラン高原とシリア南部の間の緩衝地帯を制圧。この緩衝地帯は1974年の国連協定に基づき設定された。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でゴラン高原をシリアから奪い取り、合わせてガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、東エルサレムを占領した。
ゴラン高原はイスラエルの人気観光地であり、ホテルやレストランが立ち並び、ほとんどの住民はヘブライ語を流暢に話す。住民とイスラエル当局が衝突することはほとんどない。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はシリア暫定政権に完全な非武装化を要求。応じない場合は「必要な措置」を講じ続けると警告している。