イスラエル軍、ガザ全域を空爆・砲撃、71人死亡

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は26日午後の時点で5万6259人、負傷者は13万2458人となっている。
2025年6月26日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部ラファの医療機関近く(AP通信)

イスラエル軍が26日、パレスチナ・ガザ地区の南部や中部で軍事作戦を継続し、過去24時間で少なくとも71人が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは当局者の話しとして、ガザ人道財団(GHF)の配給所近くでイスラエル兵が発砲し、10数人が死亡、大勢が負傷したと報じた。

南部で活動するGHFは米国とイスラエルが主導し、5月27日に配給所の運営を開始。それ以来、この配給所付近で549人のパレスチナ人が殺害され、4000人以上が負傷している。

イスラエルとの「12日間戦争」を終えたイランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師は26日、カタールの米軍基地を攻撃したことについて、「米国に一撃を食らわせた」とし、「イランは決して降伏しない」と強調した。

米軍は22日、「ミッドナイトハンマー(真夜中の鉄槌)」と名付けた攻撃作戦を決行。イランの3つの核施設(ナタンツ、フォルドゥ、イスファハン)に対し、7機のステルス戦略爆撃機B2などを投入し、地中貫通型爆弾(バンカーバスター)GBU57をあわせて14発投下したと明らかにした。

イランはナタンツ、フォルドゥ、イスファハンの核施設が攻撃を受けたことを確認したが、被害は限定的と主張している。

この戦争は米国の仲介で停戦にこぎつけたが、ガザ紛争が終結する見通しは立っておらず、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦協議は停滞している。

イスラエル側は5月末にトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めている。

ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は26日午後の時点で5万6259人、負傷者は13万2458人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

アルジャジーラによると、イスラエル軍は26日午後、南部アルマワシの避難所を空爆し、少なくとも2人が死亡したという。

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