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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午前の時点で5万886人、負傷者は11万5875人となっている。
2024年3月1日/パレスチナ自治区、ガザ市、イスラエル軍の空爆を受けた建物の残骸(Getty-Images)

イスラエル軍が10日、パレスチナ・ガザ市などを空爆し、過去24時間で少なくとも29人が死亡、100人近くが負傷した。保健当局が明らかにした。

それによると、10日早朝、ガザ市の複数の建物が標的となり、少なくとも3棟が全壊したという。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは目撃者の話しとして、「大勢が瓦礫の下敷きになった」と伝えている。

世界保健機関(WHO)のテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は10日、イスラエル軍によるガザ封鎖の影響で衛生状況がますます悪化し、多くのパレスチナ人が病気で亡くなっていると警告した。

テドロス氏は声明で、「1万人以上のパレスチナ人が海外での治療を必要としており、このまま封鎖が続けば、事態はますます悪化する」と述べ、イスラエルに国境封鎖を解除するよう求めた。

イスラエルは6週間前にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。

この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。国連は飢餓のリスクが劇的に高まっているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけている。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午前の時点で5万886人、負傷者は11万5875人となっている。

イスラエル軍が3月18日に空爆を再開して以来、1500人以上のパレスチナ人が殺害され、40万人以上が強制退去を余儀なくされた。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

一方、米軍は10日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派への空爆を継続した。

現地メディアによると、首都サヌアとその周辺3地域で大きな爆発音が確認されたという。死傷者の情報はなく、米中央軍(CENTCOM)もコメントを出していない。

イスラエル政府は停戦第1段階を4月20日まで延長するという米国の提案を支持。ハマスに人質を解放するよう圧力をかけてきた。

ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。

双方は仲介国を通じていくつかの要求を提示している。

第2段階の交渉では▽イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退すること▽パレスチナ人受刑者を解放する代わりに残りの人質を解放すること▽すべての軍事作戦と敵対行為を永久に停止することなどが協議される予定であった。

トランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使は停戦第1段階を4月20日まで延長し、▽ハマスが最初の日に人質の半分を解放▽残りの人質は恒久的な停戦について合意に達したときに解放すると提案していた。

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