◎ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は27日午後の時点で約4万2924人、負傷者は10万833人となっている。
2024年10月27日/パレスチナ自治区、ガザ地区北部ベイトラヒヤ、イスラエル軍の空爆で全壊した建物(ロイター通信)

イスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区北部への空爆継続し、わずか1日足らずで53人が死亡、数十人が負傷し、行方不明者の捜索が続いている。ガザ当局が27日、明らかにした。

イスラエル軍は3週間以上に渡ってガザ北部を包囲し、イスラム組織ハマスの武器庫や施設を空爆。多くの住宅や難民キャンプが瓦礫の山となった。

イスラエル軍はレバノン南部と首都ベイルートへの空爆も継続。レバノン保健省によると、27日の空爆で少なくとも21人が死亡したという。

国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は27日、空爆と砲撃にさらされるガザ地区の現状を「地獄」と評し、北部への執拗な空爆と砲撃に衝撃を表明した。

エジプトのシシ(Abdel Fattah el-Sissi)大統領は27日、イスラエルとハマスに2日間の停戦を提案し、その間にガザ地区で拘束されている4人の人質を解放することを計画していると明らかにした。

エジプトはカタール、米国と共に停戦交渉を仲介している。シシ大統領がこのような計画を公にしたのは今回が初めて。イスラエルとイスラム組織ハマスはコメントを出していない。

一方、イスラエル軍の報復攻撃を受けたイランのペゼシュキアン(Masoud Pezeshkian)大統領は27日、「我が国は適切な時期に適切な対応を取る」と表明、報復を示唆した。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は27日午後の時点で約4万2924人、負傷者は10万833人となっている。

中東の緊張が高まる中、反イスラムを推進するイスラエルの極右スモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相は27日、ヨルダン川西岸地区の奥深くに新たなユダヤ人入植地を建設すると主張。「入植者たちよ、集まれ」と呼びかけた。

タイムズ・オブ・イスラエルによると、スモトリッチ氏はエルサレムで27日に開催された親イスラエルの福音派キリスト教徒を対象とした集会で入植地を拡大すると表明したという。

またスモトリッチ氏は「ガザ地区に入植地を作ることは正しく、この地域の長期的な軍事プレゼンスなくして安全保障はない」と主張。「現在のガザはイスラエル国家と市民にとって、最大の脅威である」と述べた。

さらにスモトリッチ氏はパレスチナ人をアラブ諸国に強制移住させると提案し、次のように強調した。「民族的野心を捨てたくない、あるいは捨てられないアラブ人は民族的野心を実現できる他のアラブ諸国、あるいは世界の他の地域に移住したうえで、イスラエルの援助を受けることになるだろう...」

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