◎ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は9日午後の時点で4万3552人、負傷者は10万2765人となっている。
イスラエル軍が9日、パレスチナ・ガザ地区全域を空爆し、少なくとも44人が死亡、多数の行方不明者が出ている。ガザ当局が明らかにした。
イスラエル軍は1カ月以上に渡ってガザ北部を包囲し、イスラム組織ハマスの武器庫や施設を空爆。多くの住宅や難民キャンプが瓦礫の山となり、各地で行方不明者の捜索が続いている。
イスラエル軍はレバノンの過激派ヒズボラへの空爆も継続中だ。レバノン保健省は9日、過去24時間の空爆で少なくとも31人が死亡したと明らかにした。
一方、ガザ紛争の停戦交渉を仲介してきたカタール政府は9日、「双方が本気で停戦に向けた協議を行う意思を示すまで、調停努力を停止する」と表明した。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は9日午後の時点で4万3552人、負傷者は10万2765人となっている。
レバノン侵攻におけるレバノン側の死者は9日午後の時点で3136人、負傷者は1万3979人。
カタールは双方が歩みよる姿勢を見せないことに失望し、調停活動を中断したようだ。
カタール外務省は声明で、「双方が残忍な戦争と現在も続く市民の苦しみを終わらせる意思と真剣さを示したとき、仲介を再開する」と述べた。
また同省は、「脅迫や恫喝は一切受け入れない」と強調。現在進行中の交渉は戦争の継続を正当化し、政治的目的のために利用されていると非難した。
さらに、カタール政府がハマス事務所に国外退去を要請したという主要メディアの報道を不正確と批判した。
ロイター通信とAP通信は米政府がカタールに対し、ハマス事務所の国外退去を要請し、カタールがハマスにこの旨を伝えたと報じている。
APはその後、ハマス幹部の話しとして、「カタール政府とハマス指導部の関係は良好であり、同国内にとどまり続ける」と報じた。