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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は20日午後の時点で5万1201人、負傷者は11万6869人となっている。
2024年9月7日/パレスチナ自治区、ガザ地区中央部の病院(AP通信)

イスラエル軍が20日、パレスチナ・ガザ地区北部やガザ市などを空爆し、過去24時間で少なくとも32人が死亡、100人以上が負傷した。保健当局が明らかにした。

パレスチナ赤新月社(PRCS)は、先月15人の救急隊員がガザ地区で殺害された事件に関するイスラエル軍の調査結果を否定し、国連による独立調査を要求した。

イスラエル軍は報告書の中で、救急車とともに集団墓地に埋められた15人の救助隊員のうち6人はイスラムハマスの戦闘員であると主張したが、その証拠は示さなかった。

PRCSとイスラエルの人権団体はこの報告書を拒絶し、国連に対し、独立した調査を行うよう要請した。

イスラエル首相府はSNSへの投稿でPRCSを非難。「人権団体がテロリストの隠れ家になっている」と主張し、「ハマスが人質を解放しない限り、ガザ地区は永遠に封鎖されたままだ」と警告した。

イスラエルは8週間前にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。

この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は「未曽有の大飢饉」が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけてきた。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は20日午後の時点で5万1201人、負傷者は11万6869人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

イスラエル軍は15人の救助隊員を殺害したことについて、ガザ南部ラファに侵攻した部隊の指揮官による不正確な報告など、一連の失敗を認めた。

この作戦を指揮したとされる副司令官が解任され、司令官は譴責処分を受けた。

イスラエルはハマスとの間接協議で取引条件の変更を求め、▽パレスチナ人捕虜と引き換えにガザで拘束されている生存者のうち11人を解放すること▽停戦延長をハマスに要求している。

またイスラエルは▽ハマスの武装解除▽指導者たちをガザから追放▽ガザの支配権をイスラエル軍に引き渡すことを望んでいる。

これに対し、ハマスは人質の解放と引き換えに恒久的な停戦を求め、イスラエル軍がガザに対する攻撃を再開することを可能にする部分的な停戦は受け入れられないと主張している。

またハマスはエジプトが主導するガザ再建計画で提案されているように、ガザの支配権をパレスチナ自治政府に譲る用意があるとしているが、イスラエルによるパレスチナ領土の占領が続く限り、武装解除には応じないとしている。

ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。

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