▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3日午後の時点で4万8388人、負傷者は11万1803人となっている。
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イスラエル軍が3日、パレスチナ・ガザ地区南部で市民2人を殺害した。地元の保健当局が明らかにした。
それによると、イスラエル兵は南部ラファの国境近くで発砲し、パレスチナ人2人を殺害したという。
米国務省の報道官は3日、ウィトコフ(Steve Witkoff)特使が数日中に中東を訪問し、関係者とガザ停戦第1段階を延長するか、第2段階に進むか協議すると明らかにした。
イスラエル政府は2日、ガザ地区へのすべての物資搬入を停止すると発表。停戦延長を求める米国の提案をガザのイスラム組織ハマスが受け入れない場合、「さらなる結果」がもたらされると警告した。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ガザ国境は3日午前の時点で完全に封鎖され、物資を積んだ多くのトラックが立ち往生しているという。
カナダ、ドイツ、スペイン、トルコなど、多くの国がガザ封鎖に深刻な懸念を表明。トルコ政府はこの決定を集団的懲罰、明確な国際法違反であると非難した。
停戦第1段階は3月1日に期限切れとなり、第2段階に移行したように見えた。
しかし、イスラエル政府は停戦第1段階をラマダンと過ぎ越しの祭り、4月20日まで延長するという米国の提案を支持すると表明。ハマスに人質を解放するよう圧力をかけた。この提案はウィトコフ氏によるものだという。
双方は仲介者を通じて要求を提示している。
第2段階では▽イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退すること▽パレスチナ人受刑者を解放する代わりに残りの人質を解放すること▽すべての軍事作戦と敵対行為を永久に停止することなどが協議される見通しだ。
イスラエル首相府によると、ウィトコフ氏は▽ハマスが最初の日に人質の半分を解放▽残りの人質は恒久的な停戦について合意に達したときに解放すると提案している。
ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3日午後の時点で4万8388人、負傷者は11万1803人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
パレスチナ赤新月社(PRCS)は3日、イスラエルによるガザ封鎖に深刻な懸念を表明し、飢餓のリスクが劇的に高まっていると警告した。
PRCSは声明で、「国際人道法は一般市民に対する人道支援提供を妨害することを禁じている」とし、イスラエルに再考を促した。
またPRCSは「停戦以来、PRCSは人道支援と保健サービスを大幅に拡大してきたが、市民のニーズは依然として膨大であり、継続的な支援が不可欠である」と強調した。
さらに、「イスラエルは占領国として、占領下にあるパレスチナ人のニーズを維持し、満たす法的責任がある」とし、ラファとベイトハヌンを含むすべての検問所を開放するよう求めた。
<停戦協定の概要>
▽第1段階の停戦は1月19日(日)に発効。
▽ハマス側はパレスチナ人捕虜と引き換えに、33人のイスラエル人捕虜を段階的に解放する。
▽イスラエル軍は停戦の第1段階として、ガザ境界の700メートル地点まで撤退する。
▽イスラエルは終身刑250人を含む約2000人のパレスチナ人受刑者を段階的に釈放する。
▽イスラエルはガザ地区内で負傷した人々が治療を受けるために移動することを許可する。
▽イスラエルは停戦開始から7日後にガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を開放する。
▽イスラエル軍はガザとエジプトの境界フィラデルフィ回廊からの撤退を開始し、第2段階で完全に撤退する。
▽停戦の第1段階中、毎日600台の援助トラックをガザ地区に送り、食料や医薬品などを難民キャンプなどに届ける。
▽恒久的な和平に向けた同盟国による間接協議は第1、2段階中継続される。
▽ハマスは残りのイスラエル人捕虜を第2段階以降に解放する。