◎レバノン保健省は1日、イスラエル軍による昨年10月8日以降の攻撃による死者が1873人に達し、9134人が負傷したと明らかにした。
2024年10月1日/イスラエル、テルアビブ、イランのミサイルに向けて発射されたイスラエルの防空兵器(AP通信)

イスラエルとイランによる全面戦争が近づく中、イスラエル軍は2日、レバノン南部への攻撃を継続し、複数のヒズボラ拠点を空爆した。

イランは前日、イスラエルに向けて200発近くのミサイルを発射。イスラエル国防軍(IDF)は約180発のミサイルが国内の複数の施設に向けて発射され、そのほとんどを撃墜したとしているが、「数発が着弾し、被害状況を調査中」と報告している。

現地メディアによると、テルアビブ上空で撃墜されたミサイルの破片により、地上にいた少なくとも2人が負傷したという。

イスラエル政府はイランへの報復を誓った。イラン革命防衛隊(IRGC)はこの攻撃について、イスラエルによるパレスチナ・ガザのイスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ(Ismail Haniyeh)氏とヒズボラの首長ナスララ(Hassan Nasrallah)師の暗殺への報復と主張、さらなる攻撃を示唆した。

一方、ヒズボラは1日、レバノン南部に侵攻したイスラエル軍と交戦し、敵に損失を与え、撤退させたと主張した。

IDFはレバノン全土で空爆が続く中、首都ベイルート南方の住民に退避を勧告している。一連の空爆により避難を余儀なくされた市民は100万人を超え、さらに増える可能性がある。

レバノン保健省は1日、イスラエル軍による昨年10月8日以降の攻撃による死者が1873人に達し、9134人が負傷したと明らかにした。

IDFとヒズボラはガザ紛争が始まって以来、ほぼ毎日国境沿いで交戦してきた。

レバノン保健省は「イスラエルの攻撃に見舞われた地域からの避難者は、避難所に登録されている15万5600人を含め、100万人を超えている」と報告した。

イスラエルがレバノンに侵攻したのは2006年夏以来18年ぶり。IDFはレバノン南部の国境近くにある河川から南に移動しないよう勧告。「戦闘に巻き込まれる恐れがある」としている。

IDFは2日の声明で、「ヒズボラ戦闘員との間で激しい戦闘が続いている。ヒズボラは市民を人間の盾として利用し、戦いを有利に進めようとしている」と非難した。

またIDFは市民に対し、指定された区域内に立ち入らず、車での移動を避けるよう警告した。

イランのミサイル攻撃による被害状況は明らかになっておらず、当局が調査している。

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