▽ハマスは18日の声明で、「停戦合意の破棄と一連の攻撃はガザ市民を未知の運命に追いやる」と非難した。
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イスラエル軍は18日、パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスに対する「大規模攻撃」を開始し、「地獄の門を開く」と宣言した。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は声明で、「国防軍はハマスのテロリストを標的にしており、今後はハマスに対し、軍事力を増大させて行動する」と述べた。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは18日、ガザ当局者の話しとして、「南部ラファやハンユニス、ヌセイラト、ベイトハヌンなど、多くのエリアが空爆を受け、少なくとも232人が死亡、数百人が負傷した」と報じた。
イスラエルのカッツ(Israel Katz)国防相は「ハマスが人質の解放を拒否し、イスラエル軍の兵士や市民に危害を加えると脅迫したため、ガザでの戦闘を再開した」と表明した。
またカッツ氏は「もしハマスがすべての人質を解放しなければ、ガザは地獄の門を開くことになる」と警告した。
AP通信によると、エジプト国境沿いの南部ラファ、ハンユニス、デイル・アルバラ、ヌセイラト、ベイトハヌンなどで大きな爆発が確認されたという。
ロイター通信は政府関係者の話しとして、「必要な限りこの攻撃を継続し、空爆以外の手段も行使する」と伝えている。
それによると、ハマスの軍司令官、幹部、インフラを空爆したという。
ネタニヤフ氏とカッツ氏はハマスがトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した人質解放案を拒否したと非難。軍に攻撃開始を指示したとしている。
ハマスは18日の声明で、「停戦合意の破棄と一連の攻撃はガザ市民を未知の運命に追いやる」と非難した。
ホワイトハウスのレビット(Karoline Leavitt)報道官は17日に放送されたフォックスニュースのインタビューで、「政府はガザ攻撃の決定について、イスラエル政府高官から相談を受けていた」と明らかにした。
トランプ(Donald Trump)大統領は今月初め、自身のソーシャルメディア上で人質を速やかに解放するようハマスに要求。応じなければ地獄を見せると警告していた。「私の言うとおりにしなければ、ハマスのメンバーは一人も無事ではいられない」
イスラエル政府は先週初めにガザ国境を封鎖。停戦延長と人質の解放を求める米国の提案をハマスが受け入れない場合、「地獄を見ることになる」と警告した。
ガザ国境はそれ以来、封鎖されており、物資の搬入は完全に滞っている。
ハマスはイスラエルに対し、ガザ停戦を第2段階に移行するよう求めている。
イスラエル政府は停戦第1段階を4月20日まで延長するという米国の提案を支持。ハマスに人質を解放するよう圧力をかけてきた。
ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。
双方は仲介国を通じていくつかの要求を提示している。
第2段階の交渉では▽イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退すること▽パレスチナ人受刑者を解放する代わりに残りの人質を解放すること▽すべての軍事作戦と敵対行為を永久に停止することなどが協議される予定だ。
ウィトコフ氏は以前、▽ハマスが最初の日に人質の半分を解放▽残りの人質は恒久的な停戦について合意に達したときに解放すると提案していた。