イスラエル軍がイエメン首都を空爆、フーシ派のミサイル攻撃受け

イスラエル軍は2日前、フーシ派がイスラエルに向けて発射したミサイルを撃墜したと明らかにしていた。
イエメン、首都サヌア、イスラエル軍の空爆(ABCニュース)

イスラエル軍がイエメンの親イラン武装組織フーシ派によるミサイル攻撃を受け、首都サヌアの国際空港を空爆した。イスラエル国防省が28日、明らかにした。

サヌア国際空港はX(旧ツイッター)への投稿で、国営イエメン航空が運航していた最後の民間旅客機が破壊されたと書いた。負傷者の情報はない。

イスラエル軍は2日前、フーシ派がイスラエルに向けて発射したミサイルを撃墜したと明らかにしていた。

サヌア空港はイエメン最大の空港であり、前回のイスラエル軍の空爆により閉鎖を余儀なくされ、滑走路の復旧を経て、先週運航を再開したばかりであった。

今月前半の空爆ではイエメン航空の3機の航空機が破壊された。

イスラエル国防省は声明で、「これは明確なメッセージであり、イスラエル国家に対して攻撃を仕掛けた者は重い代償を支払うことになる」と述べた。

フーシ派はコメントを出していない。

フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。

この間、フーシ派は2隻の船舶を沈没させ、1隻をシージャックし、少なくとも4人の船員を殺害した。この攻撃は世界の海運を混乱させ、多くの企業がアフリカ南部喜望峰を周回する、より長く、より費用がかかる航路への変更を余儀なくされた。

フーシ派がイスラエルに向けて発射したミサイルの大半が撃墜されている。

フーシ派はイスラエル軍がガザ地区への攻撃を再開したことを受け、紅海やアラビア海、アデン湾などを通過するイスラエル船舶への攻撃を再開すると主張。トランプ米政権はこれを受け、フーシ派に対する軍事作戦を開始した。

米中央軍(CENTCOM)は3月15日にフーシ派への攻撃を開始して以来、首都サヌアやホデイダなどを1000回以上空爆。フーシ派は300人近くが死亡したと報告している。

4月18日の空爆では少なくとも74人が死亡、171人が負傷したとされる。

トランプ政権は今月初め、フーシ派への空爆を停止した。

フーシ派はイランの「抵抗戦線(抵抗の枢軸)」のひとつ。ガザ地区のイスラム組織ハマスやレバノンの過激派ヒズボラと同盟関係にあり、イエメンの大部分を実効支配している。

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