◎イスラエルで生活するアフリカ系移民の大半がエリトリア人である。
2023年9月2日/イスラエル、首都テルアビブ、暴動に関与したエリトリア人と機動隊(Ohad Zwigenberg/AP通信)

イスラエル・首都テルアビブで2日、親エリトリア政府支持者と反対派が衝突し、100人以上が負傷した。

報道によると、取り締まりに当たった警察官少なくとも30人が負傷したという。

新政府派とみられる集団は機動隊にも襲いかかり、大乱闘に発展した。

両陣営は建設用木材、金属片、石、斧などで武装し、多くの亡命希望者が住むテルアビブ南部の地区で暴れ狂った。

新政府派は店舗を略奪し、パトカーを壊し、歩道には血しぶきが飛び散った。

機動隊は催涙ガス、スタングレネード、実弾を使用して暴徒を取り締まった。テルアビブ警察は声明で、「命の危険を感じた機動隊員数人が実弾を使用した」と述べている。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は2日、緊急閣議を開き、乱闘に関与した移民の強制送還を含む措置について協議した。

首相府は暴動に関与したエリトリア人を「不法侵入者」と呼んでいる。

反対派はテルアビブでエリトリア政府が関与するイベントが開催されたことに抗議した。

テルアビブ警察は暴動に関与した39人を逮捕し、スタンガン、ナイフ、斧などを押収した。

AP通信は医療当局者の話しとして、「少なくとも114人が負傷し、そのうち8人が重傷」と伝えている。

それによると、病院に搬送された11人が銃創を負っていたという。テルアビブ警察は暴徒3人が機動隊の銃撃で負傷したと報告している。

暴動は2日の午後遅くに収束した。

イスラエルで生活するアフリカ系移民の大半がエリトリア人である。彼らはアフウェルキ(Isaias Afwerki)大統領の圧政から逃れるために、危険を冒して国外に逃亡した。

エリトリアは世界で最も閉鎖的な国のひとつであり、「アフリカの北朝鮮」と呼ばれ、1993年にエチオピアから独立して以来、一度も選挙を行わず、アフウェルキ氏の支配下に置かれている。

アフウェルキ政権は18~40歳までの全国民に兵役を義務付けている。同政権の暴力と迫害から逃れた移民は数百万人と推定されている。

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