◎イスラエルによるレバノン侵攻におけるレバノン側の死者は約2400人、負傷者は1万1000人を超えた。犠牲者の8割が過去1ヶ月の戦闘で死亡している。
レバノン南部で活動する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は20日、イスラエル軍がUNIFILの観測塔と境界フェンスを故意に破壊したと明らかにした。
UNIFILは声明で、「イスラエル軍は国連の管轄エリア内にある観測塔と境界フェンスを故意に破壊した」と非難。「これは明確な国際法違反であり、容認できない」と述べ、エリア内から退去するよう求めた。
イスラエル軍はレバノンの過激派ヒズボラへの空爆を続ける傍らで、UNIFILの駐屯地も何度か攻撃。イスラエル軍はヒズボラ戦闘員がUNIFIL駐屯地近くから攻撃を仕掛けていると主張し、攻撃を正当化している。
UNIFILは声明の中で、「国連職員と財産の安全およびセキュリティを確保し、国連施設の不可侵性を常に尊重する義務をイスラエル軍を含むすべての当事者に思い出させる」と述べた。
またUNIFILはイスラエルに対し、国際法違反である国連管理地への侵入および攻撃をやめるよう求めた。
UNIFILは16日、イスラエル軍の戦車が南部の監視塔のひとつに向けて砲撃したと発表。その数日前には駐屯地に銃弾が撃ち込まれ、兵士4人が負傷していた。
またUNIFILは先週、イスラエル軍の戦車2両が駐屯地のメインゲートを「破壊」し、陣地に強制的に侵入したと報告していた。
イスラエル軍は戦車突入について、「戦車部隊は国連基地を襲撃したのではなく、敵の激しい攻撃を回避するために危険地帯から後退し、敷地内に入った」と弁明していた。
イスラエルによるレバノン侵攻におけるレバノン側の死者は約2400人、負傷者は1万1000人を超えた。犠牲者の8割が過去1ヶ月の戦闘で死亡している。