◎イランとアゼルの関係は今年に入って悪化の一途を辿っている。
イスラエルのガラント(Yoav Galant)国防相が13日、アゼルバイジャンを訪問し、二国間の関係強化を図った。
イスラエル国防省によると、ガラント氏はアリエフ(Ilham Aliyev)大統領ら政府高官と会談し、イランの脅威を抑止するために協力することで合意したという。
イスラエルはイランを宿敵とみなしている。
アゼルも北部でイランと国境を接し、不安定な関係にある。
ガラント氏はSNSに声明を投稿。「我々は多くの課題を共有しており、特にテロとの闘いにおいては、国家の安全保障を脅かすだけでなく、地域の不安定化をも狙っているイランへの対策で関係をより一層深化させることができる」と書き込んだ。
イスラエル政府はイランが核兵器を開発しようとしていると非難しているが、イランはこの主張を「とんでもないウソ」と呼び、強く否定している。
イスラエルはイランが核開発に傾倒すれば軍事行動も辞さないと繰り返し警告してきた。
一方、イランは同国の核科学者や核施設に対する一連の不可解なテロ攻撃にイスラエルが関与していると非難している。
ガラント氏は声明で、「ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は最近、イランの核兵器開発を抑止するために数十億ドルの予算を割り当てた」と述べた。
アゼルはイランがアゼル政府を転覆させようとしたイスラム強硬派を支援していると非難しているが、イランはこの主張も否定している。
イランとアゼルの関係は今年に入って悪化の一途を辿っている。
アゼル政府は4月、首都バクーのイラン外交官4人を追放。イラン政府は翌月、これに対抗して首都テヘランのアゼル外交官を追放した。
今年1月にはテヘランの在アゼル大使館で男が銃を乱射し、警備主任が死亡、警備員2人が重傷を負った。
アゼルは3月にイスラエル大使館を開設し、関係改善の兆しを見せていた。