イスラエル軍、ガザ全域を空爆、95人死亡、死者数5万8000人突破

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は13日午後の時点で5万8026人、負傷者は13万8071人となっている。
2025年7月13日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部(Getty Images/AFP通信)

イスラエル軍は13日、パレスチナ・ガザ地区南部やガザ市などで空爆や攻撃を継続し、過去24時間で少なくとも95人が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。

パレスチナ保健省によると、ガザ市の市場に対する空爆では少なくとも17人が死亡し、その中には地元の病院で働く著名な医師も含まれていたという。

中部ヌセイラトの難民キャンプでは給水施設にイスラエル軍のミサイルが着弾し、少なくとも10人が死亡、17人が負傷した。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、10人のうち7人は飲料水を受け取るために列に並んでいた子供たちだった。

イスラエル軍はガザ市の市場への攻撃についてコメントしていない。ヌセイラトへのミサイル攻撃については、過激派の戦闘員を標的としたもので、技術的な不具合により、ミサイルが目標を外れたとしている。

イスラエルとハマスの停戦交渉は難航しており、立場の隔たりが埋まるかは不透明な情勢だ。

トランプ(Donald Trump)米大統領は今月初めにイスラエルが60日間の停戦に向けた条件に同意したと明らかにした。

イスラエルの政府高官は先週、「1~2週間以内に停戦と人質の解放で合意する可能性があるが、すぐに合意することはない」という見通しを示していた。

この高官は双方が60日間の停戦に合意した場合、イスラエルはその期間を利用して、ハマスが武装解除することを条件とする恒久的な停戦を提案する用意があるとしている。

イスラエル側は5月末にトランプ政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めていた。

ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案していた。

トランプ氏はイスラエルが同意した停戦の条件を明らかにしておらず、ウィトコフ氏が示した案と同じかは不明である。

ハマスは過去の協議で「恒久的な停戦」を求めてきた。

一方、ハマス壊滅を目指すイスラエルは「期間を定めた停戦」には応じる姿勢を示している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は13日午後の時点で5万8026人、負傷者は13万8071人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

米国とイスラエルが主導するガザ人道財団(GHF)は5月27日に南部の複数のエリアで配給所の運営を開始。それ以来、配給所とその周辺で800人を超えるパレスチナ人が殺害された。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は13日、栄養失調により、乳児1人が死亡したと明らかにした。

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