◎北部のフラ湖自然公園はツルの越冬地になっている。
イスラエルの環境当局によると、北部地域で鳥インフルエンザが急速に拡大し、これまでに少なくとも5,200羽以上の渡り鳥が死に、養鶏場は数十万羽のニワトリを殺処分したという。
イスラエル公園自然局のウリ・ナベ氏は27日の会見で、「感染拡大防止に取り組んでいるが、現場は対応に苦慮している」と語った。「多くの渡り鳥が湖の中で死んでおり、当局者は死骸の回収に苦労しています...」
タマー・ザンドバーグ環境保護大臣は今回の鳥インフル拡大を国の歴史の中で最悪の「野生動物自然災害」と呼び、深刻な懸念を表明した。
ツルの越冬地になっているフラ湖自然公園のヤロン・ミカエリ氏は地元メディアに、「当局者は公園内の野生動物を保護するために、ツルの死骸を必死に回収している」と述べた。
ミカエリ氏によると、この地域はアフリカ大陸に向かうツル約50万羽の通り道で、毎年推定30,000羽がフラ湖で年を越すという。
一方、農業省の報道官は27日、北部地域の養鶏場で殺処分されるニワトリは50万羽に達する見込みと明らかにした。
現地メディアは白い化学防護服を着た当局者がフラ湖周辺でツルの死骸を集め、処理している写真を公開した。鳥インフルは10日ほど前に養鶏場で最初の感染が報告され、その後、ツルのコミュニティに拡大したと推定されている。
ミカエリ氏はフラ湖周辺の鳥インフル拡大について、「養鶏場のニワトリと接種した野鳥が持ち込んだと思われる」と述べた。
ナフタリ・ベネット首相の報道官は27日、「農業、環境、保健省から報告を受け、状況を注視している」と述べた。現地メディアによると、人に感染したという報告は今のところ寄せられていないという。
鳥インフルは通常人には感染しないが、感染した鳥や死骸に触れることで極稀に感染することがある。人に感染した場合、1~10日の潜伏期間後、高熱や咳などの症状を発症し、悪化すると臓器障害を引き起こし、死亡することもある。