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イスラエル治安相が聖地アルアクサ・モスクで祈祷、完全勝利誓う

アルアクサ・モスクはヨルダンの宗教財団が管理し、ユダヤ人はそこに立ち入ることはできるが、祈祷は禁じられている。
イスラエル、エルサレムの旧市街、ベン・グヴィル治安相(ロイター通信)

パレスチナを推進するイスラエルの超国家主義政党「ユダヤの家」のベン・グヴィル(Itamar Ben Gvir)治安相が8日、東エルサレムの聖地アルアクサ・モスクを訪問し、祈りを捧げた。

ベン・グヴィル氏はイスラエル軍を称賛し、ガザ地区のイスラム組織ハマスを根絶すると述べ、「完全勝利」を追求すると誓った。

またベン・グヴィル氏はエジプトでイスラエルとハマスの間接協議が続く中、「イスラエルはアルアクサ・モスクを含む他の場所でも勝利しつつある」と主張した。

X(旧ツイッター)で共有された動画にはベン・グヴィル氏がアルアクサ・モスク内で祈る姿が映っていた。

イスラエルは東側の旧市街を含むエルサレム全体を首都とみなしているが、国際社会はこれを認めていない。

東エルサレムは1948年の第一次中東戦争後にヨルダンの支配下に移ったものの、1968年以降は東西ともイスラエルの実効支配下に置かれている。

アルアクサ・モスクはヨルダンの宗教財団が管理し、ユダヤ人はそこに立ち入ることはできるが、祈祷は禁じられている。

ベン・グヴィル氏は「ユダヤの家」が公開した動画の中で、「アルアクサの所有者は我々だ」と述べている。

そして、「ただ願うのは、(ネタニヤフ)首相がガザでも完全な勝利を目指すことだ。ハマスを壊滅させ、神の助けを借りて人質を解放し、完全な勝利を収めるのだ」と強調した。

イスラエル政府の公式立場は、アルアクサ・モスク内でユダヤ人の祈りを禁じるという規則を認めている。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でヨルダン川西岸、ガザ、シナイ半島、ゴラン高原、アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザから軍とユダヤ人入植者を撤退させた。

ベン・グヴィル氏はガザとヨルダン川西岸からパレスチナ人を追い出し、ユダヤ人の「楽園」にすると主張している。

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