イスラエル治安相が聖地アルアクサ・モスクで祈祷、イスラム教徒を挑発か
イスラエルは東側の旧市街を含むエルサレム全体を首都とみなしているが、国際社会はこれを認めていない。
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反パレスチナを推進するイスラエルの超国家主義政党「ユダヤの家」のベン・グヴィル(Itamar Ben Gvir)治安相は3日、東エルサレムの聖地アルアクサ・モスクを訪問し、祈りを捧げたと明らかにした。
イスラエルは東側の旧市街を含むエルサレム全体を首都とみなしているが、国際社会はこれを認めていない。
東エルサレムは1948年の第一次中東戦争後にヨルダンの支配下に移ったものの、1968年以降は東西ともイスラエルの実効支配下に置かれている。
アルアクサ・モスクはヨルダンの宗教財団が管理し、ユダヤ人はそこに立ち入ることはできるが、祈祷は禁じられている。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はベン・グヴィル氏の訪問後、声明で「アルアクサ・モスクにおける政府の方針へ維持されており、今後も変更されない」と強調した。
地元のユダヤ人団体がX(旧ツイッター)で共有した動画にはベン・グヴィル氏が警備員を引き連れてアルアクサ・モスク内を歩く様子が映っていた。
別の動画にはベン・グヴィル氏がモスク内とみられる場所で祈る姿が映っている。
イスラエルの公式立場は、アルアクサ・モスク内でユダヤ人の祈りを禁じるという規則を認めている。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でヨルダン川西岸、ガザ地区、シナイ半島、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。
ベン・グヴィル氏はパレスチナ・ガザ地区とヨルダン川西岸地区からパレスチナ人を追い出し、ユダヤ人の「楽園」にすると主張している。