◎デモ隊は同国史上最も右寄りな政権が提案した司法制度改正案の破棄を求めている。
イスラエルの首都テルアビブで20日、ネタニヤフ政権の司法制度改革に抗議するデモが行われ、数千人が参加した。
このデモは今年初めから毎週行われている。
地元メディアによると、テルアビブ以外の都市でも小規模な集会が開かれたという。
デモ隊は先週、イスラエル軍とガザ地区の武装勢力間で戦闘が繰り広げられたことを受け、週末のデモを中止した。
デモ隊は同国史上最も右寄りな政権が提案した改正案の破棄を求めている。ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は3月に法案の審議を延期した。
ヘルツォグ(Isaac Herzog)大統領は今週初め、与党・リクードおよび野党議員らと会談し、改正案について協議。妥協点を見いだそうとした。
この計画はイスラエルを建国史上最悪の国内危機に陥れ、分断を煽り、新たな亀裂を生じさせた。法案の審議停止で緊張は緩和されたものの、リクードと連立を組む極右政党は改革を推し進めるようネタニヤフ氏に圧力をかけている。
改正案が成立すると、議会は過半数の賛成で最高裁の判決を覆せるようになる。
極右は左派で構成される最高裁が選挙で選ばれた国会議員より大きな権限を与えられていることに不満を抱いている。
反対派は改正案がチェックアンドバランス(権力が特定の期間や部門に集中することをさけ、各部門間相互の均衡をはかること)を破壊し、民主主義の根幹を揺るがすと非難している。