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イスラエルとハマス、停戦と人質解放で合意、トランプ和平計画前進

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は8日午後の時点で8万1405人(行方不明者含む)、負傷者は16万9841となっている。
2025年10月7日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部(ロイター通信)

イスラエルとパレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスが8日、米政府が提案した和平計画の第1段階である「停戦」と「人質解放」で合意した。

イスラエルとハマスは6日からエジプトで間接交渉を開始。トランプ(Donald Trump)大統領が提示した20項目の和平案について協議してきた。

この20項目が完全に履行されれば、ガザ紛争は終結するだろう。

トランプ氏は自身のソーシャルメディアに声明を投稿。「イスラエルとハマスが我々の和平計画第一段階に合意したことを発表できて、非常に誇りに思う」と書いた。

またトランプ氏は「これは、すべての人質がまもなく解放され、イスラエルが合意されたラインまで軍を撤退させることを意味する。強固で持続可能かつ永続的な平和に向けた第一歩だ」と付け加えた。

しかし、最大の懸案事項である「ハマスはガザ地区の統治に今後一切関与しない」「武装解除」という2つの項目がどうなるかは不明のままだ。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は声明で、ハマスに拘束されている人質について、「神の助けを借りて全員を帰国させる」と強調した。

またネタニヤフ氏は「9日に閣議を招集し、合意を承認する」と述べた。

ハマスも第1段階の合意に達したことを確認。「合意にはイスラエルのガザ撤退、人質・捕虜交換が盛り込まれている」と述べた。

またハマスは「イスラエルが停戦を完全に履行することをトランプ大統領と仲介国に求めた」と明らかにした。

ハマスは「ガザの統治に今後一切関与しない」という提案に難色を示し、「武装解除」という厳しい要求についてはコメントしていない。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラはハマス当局者の話しとして、「イスラエル政府が合意を承認してから72時間以内に人質を解放する」伝えている。

イスラエル政府報道官によると、人質交換は11日に始まる見通し。

ハマスはイスラエルが人質を取り戻し次第、合意を破って攻撃を再開するのではないかと懸念している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は8日午後の時点で8万1405人(行方不明者含む)、負傷者は16万9841となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万4000~1万5000人と推定されている。

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