イスラエル軍、ガザ全域で地上作戦継続、109人死亡
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は1日午後の時点で5万6647人、負傷者は13万4105人となっている。
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イスラエル軍が1日、パレスチナ・ガザ地区南部やガザ市などで地上作戦を継続し、過去24時間で少なくとも109人が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、このうち少なくとも28人が米国とイスラエルが主導するガザ人道財団(GHF)の配給所近くでイスラエル兵に射殺されたという。
イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉が停滞する中、トランプ(Donald Trump)米大統領は1日、イスラエルが「60日間の停戦」に向けた条件に同意したと明らかにした。
イスラエル側は5月末にトランプ政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めている。
ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案していた。
トランプ氏はSNSに声明を投稿。「カタールとエジプトも和平をもたらすために懸命に努力しており、この提案を届けてくれる。中東のために、ハマスがこの取り引きに応じることを願っている」と書いた。
トランプ氏はイスラエルが同意したとされる停戦の条件を明らかにしておらず、ウィトコフ氏が示した案と同じかは不明である。
ハマスは過去の協議で「恒久的な停戦」を求めてきた。
一方、ハマス壊滅を目指すイスラエルは「期間を定めた停戦」には応じる姿勢を示している。
アルジャジーラは1日、ガザ北部の医療当局者の話しとして、「イスラエルの国境封鎖で燃料が枯渇し、何百人もの患者が命の危機に瀕している」と報じた。
GHFは5月27日に南部の複数のエリアで配給所の運営を開始。それ以来、この配給所付近で600人以上のパレスチナ人が殺害され、5000人近くが負傷している。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は1日午後の時点で5万6647人、負傷者は13万4105人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
国連によると、ガザの領土の80%以上がイスラエルの支配下にあるか、強制退去命令を受けている。