イスラエル、ヨルダン国境検問所の運用再開、支援物資トラックの通行を許可
この検問所は9月に発生した銃撃事件を受け閉鎖。この事件ではガザ向けの人道支援物資を運搬していたヨルダン人ドライバーが発砲し、イスラエル兵2人が死亡、その後ドライバーも治安部隊によって射殺された。
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イスラエル当局は9日、ヨルダンとパレスチナ・ヨルダン川西岸地域を結ぶ国境検問所の運用を再開すると発表した。
この検問所は9月に発生した銃撃事件を受け閉鎖。この事件ではガザ向けの人道支援物資を運搬していたヨルダン人ドライバーが発砲し、イスラエル兵2人が死亡、その後ドライバーも治安部隊によって射殺された。
以降、旅客の通行は再開されたものの、援助物資を載せたトラックの通過は差し止められていた。
再開にあたり、イスラエル側は安全対策を強化。ヨルダン人ドライバーおよびトラック貨物に対して入念な検査を実施し、専属の治安部隊を配置することで再発防止を図るという。
この検問所はヨルダンとイスラエル間の重要な貿易ルートであると同時に、西岸地域に住む300万人以上のパレスチナ人がヨルダン経由で国外に出る際の唯一の陸路ゲートである。
国連はこの検問所を通じた食料やテントなど人道支援物資の搬入を、戦争下にあるガザ市民支援の鍵と位置づけてきた。
今回の決定はガザおよび西岸地域における人道支援の再開に向けた大きな前進となる。ただし、通過点の安全管理や援助の円滑な輸送がどこまで確保されるか、また実際にどれほどの量の物資が届くかは、今後の運用次第である。
