イスラエル、ガザ南部ラファ検問所の開放条件提示「遺体捜索が終わり次第」
再開の条件はガザ北部で行われているイスラエル軍による最後の人質(イスラエル兵)の遺体捜索作戦が終了することだ。
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イスラエル政府は25日、パレスチナ・ガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を、最後の人質の遺体捜索が終了した後に再開すると発表した。ラファ検問所はガザに住む約200万人の主要な出入口として機能してきたが、紛争の影響で長期間閉鎖されていた。再開は2025年10月に米国仲介の停戦合意の第2段階として計画されていた措置の一つであり、検問所の開放条件としてイスラム組織ハマスが全ての人質と死亡した人質の遺体を返還することが掲げられていた。
再開の条件はガザ北部で行われているイスラエル軍による最後の人質(イスラエル兵)の遺体捜索作戦が終了することだ。この兵士はこれまでに返還されていない唯一の捕虜であり、イスラエル当局はその遺体確保を停戦合意の進展に不可欠な要素と位置付けている。ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の報道官は声明で、「捜索活動が完了次第、ラファ検問所を”人の移動に限って”段階的に開放する」と表明した。検問所の再開に際しては厳格な検査が実施される見込みで、パレスチナ側からの入域は制限される可能性があるとしている。
ラファ検問所はガザ住民にとって唯一のエジプトへの主要な陸路であるため、その閉鎖は日常生活や医療アクセスを大幅に制約していた。人道支援団体などは検問所閉鎖によって医療や食料支援の流れが阻害され、ガザ住民の生活が一層困難になっていると指摘している。
イスラエル政府はこれまで、ハマスが兵士の遺体の所在を明らかにしていないとして再開に慎重な立場を示してきた。ネタニヤフ氏は早期の再開を望む国際的な圧力に対応しつつも、「すべての条件が満たされなければ前進はない」と強調している。スモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相も「遺体の返還がなければ検問所を開放するべきでない」と述べ、死者の尊厳と安全保障を理由に掲げていた。
対照的に、ハマス側はこれまでに人質解放や死体返還に関する情報を仲介者を通じてイスラエル側に提供したと主張し、一部の国際調停者は両者への圧力を強めている。特に米国は停戦第2段階の履行として検問所再開を重視しており、イスラエル側との調整を続けている。欧米諸国や地域諸国も停戦の進展と人道的なアクセスの改善を求める声を強めている。
ラファ検問所の再開が実現すれば、ガザ住民の移動と救援活動にとって大きな転換点となる可能性がある。しかし、イスラエルとハマス間の信頼関係は依然として脆弱であり、全面的な和平合意に向けては多くの障壁が残されている。検問所の限定的な再開が、停戦協議全体の流れにどのような影響を与えるかが今後の焦点となる。
