イスラエル軍、シリア・レバノン国境の4地点を空爆
イスラエル軍報道官は声明で、空爆対象となった4地点はヒズボラがシリア経由で装備や武器を運び入れるために使っていた通過点であり、これらの破壊は国境地域の安全保障を強化するための措置だと説明した。
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イスラエル国防軍(IDF)は21日、シリアとレバノンの国境地帯にある4カ所の国境通過点を空爆したと発表した。IDFはこれらの通過点が親イラン組織ヒズボラによる武器密輸ルートとして利用されていたと主張し、空爆は同組織の軍事活動を抑止することが目的だとしている。
この攻撃は2024年に締結されたイスラエル・レバノン間の停戦合意以降も続く緊張の表れであり、イスラエル側はヒズボラが停戦条件の「非武装化義務」を十分に履行していないと批判している。イスラエル軍報道官は声明で、空爆対象となった4地点はヒズボラがシリア経由で装備や武器を運び入れるために使っていた通過点であり、これらの破壊は国境地域の安全保障を強化するための措置だと説明した。
攻撃は国境北東部周辺で行われたとされる。IDFはさらに、ヒズボラの「重要な武器密輸業者」として識別された人物に対しても作戦を実施したとしている。
またIDFはレバノン南部の複数の集落にも空爆を行った。これに先立ち、IDFはヒズボラ関連のインフラと見られる施設があるとして、3つの集落の住民に対して避難警告を発していた。
しかし、レバノン保健省はこれらの攻撃で少なくとも19人が負傷したと報告しているほか、複数の建物や住宅地が攻撃で損壊したとされる。負傷者の中にはジャーナリストも含まれており、地元メディアは取材中に破片を浴びたと伝えている。
レバノン政府はこれらの攻撃を強く非難。アウン(Joseph Aoun)大統領は「民間人を直接標的にする危険なエスカレーションだ」と述べた。またアウン氏は、イスラエルの軍事行動が停戦合意やレバノンの主権を著しく侵害していると訴えた。
停戦合意は2024年11月に米国などの仲介で成立し、イスラエルとヒズボラ間の大規模な衝突を一時的に止める役割を果たしてきたが、それ以降も両者による小規模な衝突が断続的に続いている。イスラエルはヒズボラが依然として重火器や弾薬を保有し、国境付近で軍事能力の再構築を進めていると見なしている。
今回の攻撃は地域の安全保障環境が依然として不安定な状態にあることを浮き彫りにしており、ヒズボラの非武装化をめぐる両国間の深刻な溝が解消されていない現状を反映している。今後も国際社会は中東の緊張緩和に向けた取り組みを続ける必要があるとの見方が強まっている。
