イスラエル軍がレバノン首都を空爆、ヒズボラの攻撃受け
今回の攻撃はヒズボラがイランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師の殺害を受けて、イスラエルに向けてミサイルやドローンを発射したことへの報復・対抗措置とみられている。
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イスラエル軍は3月1日、レバノンの首都ベイルート南部郊外にある親イラン組織ヒズボラの拠点を空爆したと発表した。今回の攻撃はヒズボラがイランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師の殺害を受けて、イスラエルに向けてミサイルやドローンを発射したことへの報復・対抗措置とみられている。
ベイルート南部郊外では大きな爆発音が10数回確認され、地元住民はロイター通信の取材に対し、「これまで経験したことのない、激しい空爆だった」と語った。対象となった地区にはヒズボラの拠点があるとされる。イスラエル国防軍(IDF)は声明で、ヒズボラが一連の攻撃を仕掛けたとして同組織に全面的な責任があると非難し、「ヒズボラやその支援勢力がイスラエルにとって脅威になることを許さない」と強調した。
ヒズボラ側はイスラエルがハメネイ師を殺害したことや、レバノン領内での軍事行動など「継続的な攻撃と侵害行為」に対して自衛の権利を行使したと主張している。同組織は声明で「敵の攻撃がレバノンの市民や指導者に対して続く限り、自衛のための対応を遅らせることはない」と述べ、1日未明にロケット弾やドローンをイスラエル北部に向けて発射したと明らかにした。
今回のヒズボラによる攻撃は米イスラエルによるイラン本土への軍事行動開始以降初めてであり、中東地域全体の緊張を一段と高める結果となっている。イスラエル軍はベイルート周辺だけでなく、レバノン南部やベカー渓谷のヒズボラ関連拠点も空爆したとされるが、現時点で死傷者の情報はない。
イスラエルとヒズボラは2024年に米国の仲介で停戦合意に達し、1年以上にわたる紛争を終結させていた。しかし停戦後も両者は互いに違反行為を繰り返し、今回の戦闘激化はその緊張関係が再び表面化した形となった。レバノン大統領府は先に在米国大使館を通じて、もしレバノン側が敵対行為を行わなければイスラエルがエスカレートしないとの「保障」が伝えられていたと述べていたが、今回のヒズボラ攻撃によってその均衡は破られた格好だ。
国際社会は中東情勢の悪化に対して警戒感を強めており、欧州各国や国連は衝突の拡大を避けるよう双方に自制を促す声明を出している。一方、地域情勢は依然として流動的で、さらなる衝突や報復の連鎖が懸念されている。
