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イスラエル兵がヨルダン川西岸で投石者に発砲、1人死亡

2023年10月から2025年10月までの間、ヨルダン川西岸ではイスラエルの治安部隊による作戦やユダヤ人入植者による暴力を含む衝突で1000人以上のパレスチナ人が死亡している。
2023年3月7日/ヨルダン川西岸地区の都市ジェニン、イスラエル軍の攻撃を受けた建物(Majdi Mohammed/AP通信)

イスラエル国防軍は1月1日、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区で兵士に石を投げていたとされるパレスチナ人に対して兵士が発砲し、1人が死亡したと発表した。それによると、事件はナブルス近郊の道路で発生。複数人が兵士に石を投げつけたという。軍はこの行為を「待ち伏せ攻撃」と説明した。

パレスチナ当局は26歳の男性が死亡し、別の1人が負傷したと報告。それ以上の詳細は明らかになっていない。軍の発表では、他に2人も撃たれたとされるが、いずれも命に別条はないと伝えられている。

事件前、イスラエル軍は同地域で検問を強化し、事件が発生した現場を含む複数の道路を封鎖していた。この措置は軍による安全確保の一環として行われたとみられる。

国連や人権団体によると、2023年10月から2025年10月までの間、ヨルダン川西岸ではイスラエルの治安部隊による作戦やユダヤ人入植者による暴力を含む衝突で1000人以上のパレスチナ人が死亡している。この間に発生した死者の多くは治安作戦中のものである。また、同期間に57人のイスラエル人がパレスチナ側の攻撃で死亡したと国連は報告している。

西岸地区ではイスラエル軍とパレスチナ人との間の緊張が依然として高い。度重なる検問や封鎖、入植地の拡大やそれに伴う衝突が日常的に発生しており、住民の日常生活に影を落としている。国際社会は度々、両者間の暴力激化を懸念する声を上げているものの、根本的な解決には至っていない。

今回の発砲事件を受けて、パレスチナ自治政府や人権団体からは武力行使への批判が出る可能性がある。これに対してイスラエル側は、兵士への攻撃とみなした行為には断固として対応する方針を示し、治安維持を優先する姿勢を強調している。

この種の衝突は広範なイスラエル・パレスチナ紛争の一側面であり、西岸地区では両者間の対立が断続的に続いている。ガザ紛争における和平プロセスの遅延や国際的な仲介努力の停滞が背景にあるとされ、今後の地域情勢にも影響しそうだ。

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